全米では『ライオン・キング』の3D版が新作を抑え込んで、猛烈なヒットを続けています。3Dになったとはいえ、旧作がここまでヒットしたのは『スター・ウォーズ』のオリジナル版が特別編として再上映された時以来ではないでしょうか?自分も一足先に試写で見てきましたが、広大なサバンナの様子や、逆ズームを生かしたショットがより効果的になったりと、見どころいっぱいでした。日本国内でも全米ほど大規模ではないものの、間もなく劇場公開されるので、その3Dの出来栄えのほどを楽しんでもらいたいと思います。
ブルーレイでは本来なら今頃劇場公開になっていたはずの『ブルー 初めての空へ』を北米盤で見ました。もちろん3D版で。鮮やかな色彩、CGアニメ特有の立体感など、劇場公開しないのはもったいない出来で、最後には『トイ・ストーリー』でも描かれた、飛ぶことの素晴らしさをビジュアルでしっかりと描き出し、ほろりとさせてくれます。うれしいことに国内でも12月にソフト化が決定しました。3D版のソフトは『アイス・エイジ3』とのカップリングになります。(B面扱いなのがやや残念ですが)当番組の視聴者であれば、ジェシー・アイゼンバーグ&アン・ハサウェイの笑えるやり取りも楽しんでもらいたいところ!2Dで見ても、十分楽しめるので、年末年始のお楽しみに是非リストアップしておいてください。
国内作品でも3Dソフトの優秀盤がありました。劇場ではパスしていた『豆腐小僧』です。見るからに子供向けのキャラと軽そうな内容に、見る価値なしと判断していたのですが、ブルーレイで見たら、その映像の美しさに惚れ惚れとしてしまい、やはり見ないで決めつけることはよくないなと反省した次第です。そもそも3Dを楽しませるのに、複雑なストーリーや、深みのあり過ぎるキャラクターは、余計なものになりがちなので、単純明快な設定は子供向けということを考えてみても間違ってはいません。そして、何よりも深田恭子さんが声を担当したことで、豆腐小僧の魅力が倍増しています。90分以下の短い上映時間も、気軽に楽しむにはぴったり!大震災の影響で、こうした作品が埋もれてしまうのは実にもったいないことです。まずはレンタルでもいいので、チェックしてもらいたいと感じました。(飯塚克味)