#17 「さらば友よ Part1」 (CSI:8 科学捜査班)

2009/08/09

葬列の棺の底が抜け、参列者の目の前で死者2人が地面に落ちる。棺は上下2段に仕切られており、弔うべき故人以外の死体が隠されていたため、重みに耐えかねて棺の底が抜けたのだ。埋葬の費用を浮かせるのが目的か? それとも、1920年代、ジョー・ボナーノというマフィアが同様の手口で死体を始末した例があるように、殺人の隠蔽が目的なのか? ニックは、棺から指紋を採取する。

隠されていた男性の死体は死後24時間以上経過しており、窒息死と判明。殺しの被害者と見て間違いない。この時点で被害者の身元は不明だったが、ウォリックが死体を見て驚く。被害者は、ピガールの経営者ルウ・ゲッダの調査を個人的に依頼していた、元警官で私立探偵のレニー・ハーパーだったのだ! 副保安官のマッキーンは、元警官だったレニーの捜査を最優先するようブラスに指示する。
グリッソムとニックはレニーのオフィスへ。部屋はきれいに片付けられており、彼の車は洗車されたばかりだと分かる。犯人は、レニー本人の車で死体を運び、葬儀場で死体を2段式の棺に入れてから、洗車してオフィスに戻って部屋の証拠を始末したのだろうか?
その頃、ウォリックは頭を抱えながらグリッソムのオフィスに1人で座っていた。そこに、携帯電話が鳴る。電話に出たウォリックは、電話越しの相手に毒づいてオフィスを後にする。ホッジスは、その様子をたまたま目撃する。
アーチーは、レニーのパソコンのデータを調査。その中に、気になる音声ファイルを見つける。それには、ゲッダがキャンディ殺しを自白したとも取れる会話の録音再生と、「奴(ゲッダ)を葬ってやる」というウォリックの声が。自分では捜査ができないことに業を煮やしたウォリックが、ゲッダの調査をレニーに依頼していたと気付いたグリッソムは、すぐにウォリックの携帯電話に連絡する。しかし、ウォリックはどこにいるのか、電話に出ない。
その直後、グリッソムの元にウォリックから電話がかかってくる。ウォリックは、ピガールにいるらしく、ひどく混乱している。すぐに、警官らとともにピガールに急行したグリッソムは、銃を手にして茫然自失したウォリックの姿と、散髪屋の椅子に手錠でつながれたゲッダの刺殺体を見つける。ウォリックは、ひとまず手錠をかけられて連行されることに。捜査は早番のCSIチームが担当することとなり、内部調査も動き出す。ホッジスは、自分が目撃したウォリックの様子を内部調査官に話す。
取り調べを受けることとなったウォリックは、ゲッダの調査をレニーに依頼したことや、ゲッダに呼ばれてピガールに行ったことなどは認めるが、ゲッダと対面した後のことについては「何があったか覚えていない」「分からない」と主張。しかし、ウォリックのシャツに付着したゲッダの血痕、ゲッダの体内から回収されたウォリックの銃から発射された弾、ゲッダの手にかけられていたウォリックの手錠...、証拠はすべてウォリックの犯行を示していた。
グリッソムは、エクリーに頼んでゲッダ殺害に関する資料を集め、メンバーたちと検証を始める。そんな中、ゲッダの体内からクロロフォルムが検出されたことが判明する。射殺するつもりなら、クロロフォルムを使う必要などないはず...。グリッソムは、ウォリック自身も何者かにクロロフォルムをかがされたのではないかと推測する。もし、それが事実であれば、ウォリックが何も覚えていないものクロロフォルムによる一時的記憶喪失が原因である可能性が高い。
ウォリックの薬物検査はすぐに行われるが、血液採取が遅すぎたために結果は陰性と出る。しかし、返り血を浴びたウォリックのシャツのわきの下に血痕の付着がない部分があることに気付いたCSIは、何者かがクロロフォルムでぐったりとしたウォリックを後ろから抱きかかえた状態で銃の引き金を引いたものとにらむ。やはり、ウォリックは何者かにはめられたに違いない!
その後、ゲッダの死体写真を見ていたキャサリンは、手首の索状痕がウォリックの手錠と一致しないことに気付く。ほかの手錠でゲッダをつないで殺した人物が、後からウォリックの手錠とすり替えたのだ。グリッソムは、ブラスがゲッダのスパイが警察内にいると疑っていたことを思い出し、ウォリックをはめてゲッダを殺した犯人は警察の内部にいると確信する。
調べは進み、レニーもクロロフォルムをかがされていたことが明らかになる。さらに、ゲッダのオフィスで採取した指紋と葬儀場の現場から採取された指紋を比較した結果、ダニエル・プリチャード巡査だけが記録にサインを残しておらず、現場にいなかったはずの彼の指紋が棺にも付着していたことが分かり、犯人はプリチャード巡査と判明する。 彼は一昨日より行方が分からなくなっていたが、ロッカーには血液が付着した手錠の鍵が残されていた。
こうして、プリチャード巡査を有罪にするだけの証拠が揃ったことで、ウォリックはようやく解放される。しかし、なぜ一介のパトロール警官であるプリチャード巡査がゲッダのような大物を始末したのか? ウォリックは、本当の黒幕は警察上層部にいるに違いないと確信しつつも、自分がクビにならずに済んだことに安堵する。そして、自分の無実を晴らすために力を尽くしてくれたメンバーたちに食事をおごるため、近くのダイナーに行く。
ウォリックの無事を喜び、食事をつまみながらしばし談笑にふけるメンバーたち。その後、メンバーたちと解散したウォリックは、通りに止めてある自分の車に向かう。そして、中に乗り込んでエンジンをかけると、マッキーンが窓ガラスをたたく。彼から、粘り強さをたたえる言葉をかけられたウォリックは、今後は規則を守って悪を追及するという意気込みをアピール。するとマッキーンは、「それでこそCSI捜査官だ」と言いながらウォリックに向けて引き金を引くのだった...。

【鑑賞MEMO:豆知識】
ジョー・ボナーノ
ニューヨークの5大ファミリーの1つ、ボナーノ一家の創設者ジョゼフ・ボナーノ(Joseph Bonanno)のことかと。ジョゼフ・ボナーノは、映画『ゴッドファーザー』のヴィト・コルレオーネのモデルとも言われている。
ホリー・グリッブス
記念すべき「CSI:科学捜査班」の第1話に登場した新人捜査官。交通課の警部補のコネで採用された。ウォリックは彼女の監督役を任されるが、ギャンブルをするため持ち場を離れてしまい、証拠の収集中のホリーは現場に戻ってきた犯人に撃たれて死んでしまう。この件を、ウォリックは取り調べで蒸し返されるハメに...。
『セルピコ』
ニューヨーク市警に蔓延する汚職や腐敗に立ち向かう警察官の、実話に基づいた映画。ダイナーでの会話で、ニックがウォリックをこの映画の主人公セルピコに例えた。

【鑑賞MEMO:決めゼリフ】
「はめられたんだ。証明してみせる」 by グリッソム
ウォリックの無実を信じるグリッソムの熱い一言。

【鑑賞MEMO:キャラクター】
ウォリックが!!!!
ゲッダを敵に回したことで嫌な予感はしていたものの、このような結末が訪れるなんて...。しかも、警察内に暗躍していた黒幕は、なんと副保安官のマッキーン! これまでもCSIメンバーにとってはあまりいい印象のないマッキーンだったが、まさかここまで腐っていたとは驚きだ。
マッキーン役のコナー・オファレルは、「ミディアム」の弁護士ラリー・ワット役のほか、「ザ・ユニット 米軍極秘部隊」「NIP/TUCK マイアミ整形外科医」「デスパレートな妻たち」「24 -TWENTY FOUR-」など数多くのドラマに出演。
ダニエル・プリチャード巡査役のデヴィッド・ジャノプーロスは、イギリスで製作され、アメリカ、カナダで大ヒットした同性愛がテーマのドラマ「クィア・アズ・フォーク」にも複数話ゲスト出演している。
ウォリックを追及した内部調査官役は、「ザ・シールド~ルール無用の警察バッジ~」のオーランド "ダッチ" ワーゲンバック役のジェイ・カーンズ。
さて、ウォリックがまさか!という展開にショックを受けた視聴者は多いかと思うが、ここでウォリックを演じるゲイリー・ドゥーダンがCSIの人気について語ってくれたコメントをご紹介しておく。
「映画の試写会に行った時、ハリー・ベリーが僕に"CSIの大ファンよ"と言うんだ。サミュエル・L・ジャクソンは"早く帰ってCSI見なきゃ"って。あれには本当に驚いたよ。ビル・マーレイに会った時にはこう言われた。"君の番組を夫婦で見てるよ。絶対にヒットすると思ってた"と。すごく驚いたよ。とても嬉しいしありがたいことだ。僕が心から尊敬する人々がこの番組を見てくれてるなんて」
また、今回、内務調査にウォリックの様子を見たままに語ったホッジス。彼を演じるウォレス・ランガムのコメントも。
「ホッジスは、自分の意思とは関係なくたまたま話を立ち聞きしてしまっただけ。本当はウォリックの事件に関与したくはなかったのに、これが原因でニックの怒りを買ってしまうことになったんだ。このことから分かるのは、ホッジスは非常に誠実な人間だということ。真実を話すことが辛い場合もある。真実を話して後悔する場合もある。ホッジスも辛かったんだ。ニックには恨まれたけれど、彼の行動は正しかったと思うよ」
今回のエンディングの時点では、まだウォリックが銃弾に倒れたことを知らないCSIメンバーたち。事実を知った彼らがどのような行動に出るのか? その後の展開は次シーズンで!

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