#19 「迷子の殺人者」(原題:The Fallen)(CSI:14 科学捜査班)

2015/02/22

1418346989.jpgベガス署の受付に現れた少年がいきなり銃を取り出し、受付係をしていた巡査のブレイクに向けて発砲。その後も乱射を続け、警官らをさらに死傷させて取調室に立てこもる。そこには、航空機にレーザー光線を向けるイタズラで連行されたことがあり、今回は車を盗んだ挙げ句に破損させて捕まった青年のジェイコブと、彼を取り調べようとしていたラッセルがいた。ジェイコブは警官が取調室に向けて撃った弾を受けて重傷を負っていたが、ラッセルとともに少年の人質にされてしまう。
捜査の指揮を執ることとなったブラスは、取調室の監視カメラ映像を自分のオフィスでチェックできるようにする。その間にラッセルは少年を説き伏せ、ブラスと電話でやり取りする許可を取り付ける。スピーカーフォンでブラスと話した少年は、唯一の要求としてパソコンを所望する。
グレッグは、パソコンとともに食料や医療品を取調室に差し入れる。その中には、音声マイクを仕込んだエピネフリン注射器も。これで、取調室の映像だけでなく音声も把握できる。
少年はさっそくパソコンで何やら検索を始め、ラッセルはジェイコブの応急処置に取りかかる。その際、水が入ったペットボトルをラッセルは少年の手に取らせる。ペットボトルには、少年の鮮明な血染め指紋が。ニックは、ラッセルがその指紋をわざと監視カメラの方向に向けていることに気付き、すぐさまフィンがそれを照合する。その結果、少年の身元は犯罪歴のあるマーク・パウエル16歳と判明する。
程なくして、マークの母親のシンシアが署に呼ばれる。ブラスは彼女にマークを説得させようとするが、ペットボトルの指紋から身元が割れたことに気付いたマークは、自分をハメたラッセルに対して怒りをあらわにし、監視カメラを銃で撃って壊す。この状況に業を煮やした巡査のドーランは、熱探知カメラでマークの位置を特定して撃ち、一刻も早く人質を救出すべきだと主張。安全に人質を救出する方法を模索すべきだとするニックと対立する。しかしながら、ブラスの仲裁により強硬手段に出るのはもう少しマークについて調べてからということで双方納得する。

そんな中、マークが自宅から署への移動に使ったバンが発見される。フィン、グレッグ、モーガンは車内を調べ、ベガス署の見取り図などマークが署の襲撃を入念に計画していた証拠を発見。さらには、パソコンのメールの履歴から、マークに警察襲撃をけしかけた"ミラー419"なる共犯者がいたことを知る。
ミラー419は、まず警察を罵る内容のメールを大量にマークに送信。マークはそのすべてに賛同し、その後にミラー419は警察署を襲撃して二人で自爆しようとマークにもちかけた。マークはこの話に乗り、ミラー419は彼に銃と使い捨てケータイを送った。それをマークは今回の犯行に使ったのだ。
ニックは、シンシアにミラー419についての情報を求めるが、彼女には心あたりがない様子。1年ほど前、兄のように慕っていたエリオットという少年が酒屋を襲って警官に射殺されて以来、マークには友人すらいないと話す。どうやら、マークはこのエリオットの事件をきっかけに警察への恨みを募らせ、非行に走るようになったようだ。シンシアはそんな息子を心配し、さまざまな更生プログラムに参加させたとのこと。「怒りが抑えられない時は祈りなさい」と、聖クリストファーのメダルを渡して言い聞かせていたというが......。

その頃、マークに撃たれた負傷者たちが運び込まれた病院でブレイクの死亡が確認される。病院に駆け付けた彼の妻で警部補のデブラは、事件のほんの数分前に受付係をドーランからブレイクへと交代させた自分の指示を悔やむ。サラはそんな彼女を「あなたのせいじゃない」と慰める。

一方、マークはパソコンで必死に何かを検索し続けていた。ミラー419が別の場所で起こしているはずの事件を探していたのだ。しかし、検索結果はゼロ。ミラー419からメールもないことにマークは動揺し始める。それと同時にジェイコブの容体が悪化。ラッセルから「ジェイコブは警官じゃない。彼が死んだら責任を問われるのは君だ」と詰め寄られたマークは、ジェイコブを解放し病院に行かせることに同意する。そして、ラッセルの言葉により自分がミラー419に騙されたことにようやく気付くと、その場に泣き崩れる。

ミラー419を追跡していたグレッグは、その人物が警察内部の人間であること、さらには、マークへのメール送信元となった端末がベガス署内のどれかを突き止める。それはドーランの端末だった。
ちょうどその頃、マークはラッセルに説得されて投降を決心。ラッセルとともに取調室を出る。ところが、腹ばいになるよう指示された彼は、聖クリストファーのメダルに手を伸ばそうとしたのを、銃を抜こうとしたのだと勘違いされ、ドーランら警官隊に射殺されてしまう。
ドーランのパソコンが事件に関わっていたことを知ったブラスは、その場で彼の身柄を拘束。しかしながら、ドーランがマークへメールを発信した日時は、ドーラン自身が署にいない時ばかりだったことが後の調べで判明する。ドーランはミラー419ではなかったのだ。では誰が!?
いずれにせよミラー419はマークのことをよく知っている人物のはず。マークと警察の接点を探るうち、シンシアが参加させた警察のサマー・キャンプでマークとデブラが知り合っていたことが判明する。ミラー419の正体はデブラだったのだ。夫と別れたかった彼女は、精神不安定なマークを利用して夫を殺害させた。その上、首謀の罪を不倫相手のドーランに被せようとしたのだ。犯行を立証する証拠が挙がっているとサラに告げられたデブラは、「あんたになんか理解できるわけない!」と開き直る。

こうして、事件の真の黒幕は逮捕されるが、射殺されたマークが殺人鬼として報道されることに変わりはない。「息子は苦しんでいただけなのに......」と嘆くシンシア。ラッセルはそんな彼女に、「世間が何と言おうと神は彼のことを正しく評価し、許してくださる」と慰めの声をかけるのだった。
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【豆知識】
『Looking Glass』
鏡のこと。
今回、デブラがマークとのやり取りで使ったユーザーネームは原語で「LookingGlass419」だったが、翻訳では分かりやすく「ミラー419」とされていた。

『聖クリストファー』
キリスト教で、個人や教会、職業、国、地域などをそれぞれ保護するとして崇敬されている守護聖人のうちの一人。旅行者の守護聖人として知られている。

【決めゼリフ】
「そうよデブラ。あなたがドミノを倒したから」by サラ
夫を殺された被害者面で、「ドミノのピースがそれぞれ違った方向に倒れていればブレイクは生きていた......」と自分の判断をも責める様子を見せたデブラ。その名演技に騙されて同情すらしたサラだったが、後に事件の首謀者がデブラ自身だったと知り、彼女に向けた厳しいセリフの一つがこれ。

【ゲスト出演者】
マーク役は、映画「ザ・ゲスト」で知られるブレンダン・マイヤー。
ジェイコブ役は、映画「パラノーマル・アクティビティ4」で知られ、今シーズンの#12「エアポート逃避行」にも登場したマット・シヴリー。
ブレイク役は、「Awkward.~不器用ジェナのはみだし青春日記~」のケヴィン役のマイク・フェイオラ。
デブラ役は、「西海岸捜査ファイル ~グレイスランド~」のローレン役や、「NCIS ~ネイビー犯罪捜査班」へのジャンヌ・ブノワ役でのゲスト出演などで知られるスコッティー・トンプソン。

【鑑賞MEMO】
ベガス署で銃撃事件が発生。ラッセルが犯人の人質に!
夫と別れたいがため、精神不安定な少年を利用して自らの職場であるベガス署を銃撃現場へと変えたデブラ。彼女のやり方はあまりにもメチャクチャだし、少年がいとも簡単に銃を署内に持ち込んで複数人を死傷させたり、少年が銃を取り出そうとしていると勘違いして警官隊が彼を撃ったり(ラッセルが投降しようとする少年に銃を持たせておくはずはないのに......)という展開にもやや強引さが感じられたが、屋外ロケのない室内のみのシーンで構成されたプロットには独特の緊迫感が。デブラの劇中の演技もさることながら、キャストたちの迫真の演技(追い詰められた少年、彼を説得しようとするラッセル、捜査の指揮を執るブラス、巡査との意見の食い違いで熱くなるニック、犯人デブラへの怒りをあらわにするサラ等々)も見応えがあった。

ちなみに、ラッセルを演じるテッド・ダンソンは、ヒザの具合が悪いにもかかわらず、4日間にわたるコンクリートの上での撮影に耐えたとのこと。サラ役のジョージャ・フォックスは、そんなテッドの奮闘を称え、今回のエピソードが今シーズンの中で一番のお気に入りだとインタビューで語っていた。
ブラス役のポール・ギルフォイルは、人質事件への対処法を予習してからこのエピソードの撮影に臨んだとのこと。一つひとつの動きが重要となる心理的に緊迫した人質事件で、指揮官役としてのブラスを演じたことを楽しんだようだ。


pic_lumi.jpgライター:Lumi 
好きな科学捜査はDNA分析。好きなキャラクターは、ホレイショ・ケイン。CSIを見ながらでもおいしくご飯がいただけます。

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