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カテゴリ「特別企画」の記事

「銀魂」 5/26(土)よる8:00ほか 

 WOWOWで5月、一挙放送されるシリーズの強烈キャラの主人公をピックアップし、作品の魅力をお伝えする、題して【伝説の男】コラム。今回紹介するのは『銀魂』の主人公・坂田銀時。

 コミック原作のヒーローは数多く登場したが、『銀魂』の主人公・坂田銀時もそのひとり。通称・銀さんこと銀時は天然パーマの銀髪に、いつも眠そうな無気力な顔。糖尿病一歩手前になるほどの甘党でパフェが大好き。ふだんはぐうたらなダメ男だが、実は15年前、地球に襲来した宇宙人と戦った攘夷戦争の英雄で、勇猛な戦いぶりから"白夜叉"と恐れられた伝説の志士。その胸の奥には今も熱い炎が燃えていて、いざとなれば仲間たちを守るために命を懸けて戦う。つまり、シリアスなエピソードとギャグを絶妙にブレンドした『銀魂』の作品世界そのものを象徴する人物だ。

 空知英秋原作の人気コミック『銀魂』は、2006年のアニメ放送開始から中断を挟んで4期のTVシリーズ、2本のアニメ映画、さらに実写版の映画が作られるほどファンを獲得したが、その最大の理由は、こうした普段のぐうたらな姿からは想像もつかない"やる時はやる男"銀時のカッコよさにあると言えるだろう。では、どこがどうカッコよいのか、3本の映画で銀時の名バトルに迫ってみた。

 まずはアニメ映画『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』('10)。銀時は、人工知能を持ち人間に寄生して進化する妖刀・紅桜の遣い手・人斬り似蔵と対決。最初は愛用の木刀・洞爺湖を折られ瀕死の重傷を負うが、2度目の戦いでは、紅桜と同化して生きた刀の怪物となった似蔵と互角以上に渡り合う。かつての志士の戦いの記憶が無意識のうちに甦り、紅桜の進化するスピードに負けないパワーを発揮したのだ。ムダのない究極の剣を目指して作られた紅桜を破壊し、「世の中にムダな物なんてない!」という銀時の想いの強さにシビれること請け合いだ。

detail_180418_photo02.jpg©空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

 もう1本のアニメ映画『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』('13)は、5年後の未来に飛ばされた銀時が攘夷戦争で倒したはずの強敵・魘魅と再戦。動きを見切ってしまう魘魅に追い詰められ、絶体絶命の銀時は死んだふりで油断させて倒すが、相手の正体は何と驚くべき人物だった! クライマックスで攘夷戦争の時代に戻った銀時が、仲間たちと共に魘魅の軍団に立ち向かう姿は感動必至だ。

detail_180418_photo03.jpg©空知英秋/劇場版銀魂製作委員会

 そして紅桜による辻斬り事件が大事件へと発展する実写映画『銀魂』('17)は、銀時役の小栗旬をはじめ豪華キャストがコミックのキャラクターそっくりの扮装とメイクで登場し、名シーン&名ゼリフを見事に再現している点が見どころ。紅桜が触手を伸ばして銀時を危機に陥れる場面や、完全体となった怪物紅桜とのバトルなどの見せ場もVFXを駆使して実写化されているが、銀時が新井浩文演じる似蔵の必殺の一撃を間一髪でかわし、急所を外して紅桜を受け止める殺陣など、生身の俳優が演じていることで迫力や臨場感がアップしている。

detail_180418_photo04.jpg©空知英秋/集英社 ©2017映画「銀魂」製作委員会.

 中でも注目なのは、攘夷戦争を共に戦ったかつての盟友・高杉晋助(演じるのは堂本剛)との一騎打ちだ。この2人も実力は互角で決着はなかなかつかないのだが、最初の刀での立ち会いでは銀時が高杉の刀の上に飛び乗るという、アニメ版にはなかった驚くようなアクションが登場。続いて、これも実写版ならではの演出で、2人がボクシングやプロレス技で格闘を繰り広げる肉弾戦が描かれる。以前は同じ目的で戦った同志だったにも関わらず、今は世界を滅ぼそうとする高杉と、その世界とそこに生きる仲間たちを守るために戦う銀時の生き方が全力でぶつかり合う姿は、まさに手に汗握るベスト・バウトだ。

 こうしたアニメでも実写でも同じように見る者の心を捉える、おとこ気あふれるカッコよさが銀時の、そして『銀魂』という作品の面白さを支えているのである。

文=中島紳介

[放送情報]

「銀魂」実写×劇場版アニメスペシャル

『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』
WOWOWシネマ 5/26(土)よる6:05ほか

『劇場版 銀魂 新訳紅桜篇』
WOWOWシネマ 5/26(土)午後4:25ほか

『銀魂』
WOWOWシネマ 5/26(土)よる8:00ほか

「ダイ・ハード/ラスト・デイ」5/6(日)よる7:00

 WOWOWで5月、一挙放送されるシリーズの強烈キャラの主人公をピックアップし、作品の魅力をお伝えする、題して【伝説の男】コラム。今回、紹介するのは『ダイ・ハード』シリーズの主人公ジョン・マクレーン刑事。

 スタートから、はや30年となる『ダイ・ハード』シリーズ。今もなお、第1作は名作として愛され続け、続編4作もアクション映画のお手本と人気の、伝説的大ヒット・シリーズだ。もはや「まさか!? いや、待望の!」ともいうべき最新の第6作『Die Hard Year One(仮題)』が製作中ということを、永遠のジョン・マクレーンことブルース・ウィリス自身がアメリカの人気トーク番組「The Tonight Show Starring Jimmy Fallon」で明かしたばかり。こうなると心配なのは、ブルース・ウィリス自身の年齢と健康状態だけだが、当の本人がやる気満々なのだから、第6作を心待ちにしたいところだ。

 このシリーズの最大の魅力は、なんといってもジョン・マクレーンが常に不運で巻き込まれ人生だということ。じっとしていれば問題が起きない、というわけでもなく、とにかく彼とマクレーン家の家族には不運がつきまとい、彼がフツーの刑事のままではダメな状況ができあがる。正義感ゆえに、見過ごすことができない彼は、どんなに不運でツイていない状況でも悪に立ち向かうヒーローとなるところに、観客は思いきり肩入れしてしまうのだ。そこで、彼のこれまでの不運ぶりを、立ち向かうテロリスト達ではなく、彼個人のイケてない環境から振り返りたい。

 第1作('88)では、クリスマス・イヴで別居中の妻ホリーを訪ね、NYからLAに向かったことが運の尽きでテロ事件に巻き込まれるわけだが、そもそもホリーと別居しており、家庭が破綻していたことに注目。彼女は旧姓を名乗っていたことで、テロリストにジョンとの関係を気づかれなかった(途中気づかれる)が、彼らは離婚訴訟中とみるべきだろう。娘ルーシーと息子ジャックはホリーのもとで暮らしているが、それもジョンが家庭をないがしろにした仕事人間だったということから。う......、自らダメな環境を作ってる......。

detail_180413_photo02.jpg© 1988 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 第2作('90)では、前作の事件解決をきっかけにホリーとよりを戻し、LAで生活しているジョン。だが、このときの彼はアメリカ一の有名刑事になっていた。なぜなら第1作の事件で人質を救った英雄として、マスコミに取り上げられてしまったから。クリスマス休暇を家族で過ごすため、たまたま空港に居合わせ、麻薬王奪還を図る反政府組織によるテロ事件に巻き込まれるというアンラッキーぶり。

detail_180413_photo03.jpg© 1990 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 第3作('95)でのジョンは、ホリーとまた別居することになりNYに戻っている。しかも、そのせいか、アルコールに溺れて停職中。このとき、子どもの説明はないが、よもや酒浸りの父に親権があるとは思えない。おまけにこのときの敵は、第1作で殺したテロリストの兄という、全てが身から出たサビ状態。

detail_180413_photo04.jpg© 1995 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 第4作('07)では、もう完全にホリーと離婚しており、子どもとの面会がサイバー・テロ事件に巻き込まれるきっかけに。第1作ではホリーが旧姓を使って難を逃れていたが、このときは娘が父を死んだことにして母親の姓を名乗ったことにムッとしている。いや、そりゃ父の姓を名乗ったら、いろんなことに巻きこまれると思いますし......(結局巻きこまれるんだけど)。

detail_180413_photo05.jpg© 2007 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 第5作『~ラスト・デイ』('13)ではNY市警の警部補まで出世しているジョンが、音信不通になっていた息子ジャックがロシアで身柄を拘束されたと知り、父親面で迎えに行くことで謎の武装集団に襲撃されるはめになる。そのジャックは実はCIAのスパイになっており、不仲だったジョンにも仕事を打ち明けていなかったための事件なのだが、もはやこの運の悪さは親譲りとしかいいようがない。

detail_180413_photo06.jpg© 2013 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

いずれのエピソードにしても、ジョンと家族の間には、積年の不和がある。それゆえに、作品を面白くしているところもあるのだが、ジョンが偶然にも巻き込まれるテロリストとの対峙の一方で、このようなトホホな夫/父の姿を思ってみてほしい。この視点で観ると、無敵のヒーローと崇められるジョン・マクレーンから、どこにでもいそうなフツーの男を感じられ、作品を楽しく観られるはずだ。

[放送情報]

「ダイ・ハード」全5作一挙放送

『ダイ・ハード』
WOWOWプライム 吹替版 5/3(木・祝)午後0:00
WOWOWシネマ 字幕版 5/6(日)午前10:00

『ダイ・ハード2』
WOWOWシネマ 字幕版 5/6(日)午後0:15

『ダイ・ハード3』
WOWOWシネマ 字幕版 5/6(日)午後2:30

『ダイ・ハード4.0』
WOWOWシネマ 字幕版 5/6(日)午後4:45

『ダイ・ハード/ラスト・デイ』
WOWOWシネマ 字幕版 5/6(日)よる7:00

「スパイダーマン:ホームカミング」5/4(金・祝)深夜2:00

 WOWOWで5月、一挙放送されるシリーズの強烈キャラの主人公をピックアップし、作品の魅力をお伝えする、題して【伝説の男】コラム。今回、紹介するのは『スパイダーマン』シリーズのタイトルロールのヒーロー、スパイダーマン。

 特殊なクモにかまれて超人となった若者、ピーター・パーカーがその力を使ってヒーローになる。しかし、恋と学校とバイトとヒーロー活動をすべて成立させるのは難しく、スパイダーマンの行くところ悩みはつきない。これがスパイダーマンの基本的な物語です。ヒーローものに若者のリアルな日常を絡めた展開が共感を呼び、1962年のマーベル・コミックスでのデビュー以来、最も愛されるヒーローの一人になりました。

 スパイダーマンは大きく分けて、3回映画化されています。トビー・マグワイアが主演を務めて3作作られた『スパイダーマン』シリーズ('02、'04、'07)、アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ2作('12、'14)、そしてトム・ホランドがタイトルロールを演じた『スパイダーマン:ホームカミング』('17)です(以下トビー版、アンドリュー版、トム版と表記)。例えばヒュー・ジャックマンが『X-MEN』のウルヴァリン役を17年、ロバート・ダウニー・Jr.がアイアンマン役を10年続けているのに比べると、「役者を変えすぎ!」と思われるかも知れませんが、これはスパイダーマンの物語が基本的に"悩める10代の若者がヒーローになったら?"という青春ドラマなので、キャスティングを若返らせる必要があるのです。トビーは日本で言うと伊藤英明さん、アンドリューは嵐の二宮和也さんと同い歳で、ずっと高校生を演じさせるのは無理がありますよね。また "若者の悩み"もそれぞれ違っていて、トビー版は元々いじめられっ子、アンドリュー版は自分が親に捨てられたというトラウマを抱える孤独な青年、トム版は「ヒーローとしてみんなに認められたい!」と焦っている小僧です。この中で、トビー版は一番うじうじ悩んでいる印象があり(ここがまた良いのですが)、スパイダーマンを辞めたくなってそれがメンタルに影響し、パワーを失います。これに対し、トム版はスパイダーマンであることになんの迷いもなく、でも若さゆえの余計な張り切りが裏目に出て失敗で凹むという感じ。"うじうじ"も"張り切り"、どっちも若者特有ですよね(笑)。

 青春ドラマである以上、ラブ・ストーリー要素も欠かせませんが、トビー版はメリー・ジェーン(キルステン・ダンスト)、アンドリュー版はグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)。共にスパイダーマンのコミックに出てきますが、トビー版はヒロインにずっと片思い状態なのに対し、アンドリュー版は主人公を助けるパートナー的存在。時代ごとの男女の関係を反映して面白いです。トム版では原作の設定を変えた黒人の女の子、リズが登場します。白人のピーターと黒人のリズのカップルは、ダイバーシティー=多様性を意識し始めたハリウッドならではのアレンジです。

 ヒーローとしてのスパイダーマン像に目を向けると、彼の武器はクモ糸ですが、トビー版は手首から自身の身体で生成したクモ糸を発射。アンドリュー版は自分に力を授けたクモが出す糸を加工したものを、手首に付けた人工クモ糸発射装置=ウェブシューターから発射します。トム版はアンドリュー版と同じくウェブシューターを使いますが、クモ糸はピーター自ら発明したものです。つまりトビー版のクモ糸はオーガニック、トム版はケミカルなのです(笑)。そしてスパイダー・スーツ。トビー版、アンドリュー版は自分が作ったスーツでしたが、トム版は当初自作のスーツを着ていたものの、アイアンマンからハイテク・スーツが贈られます。

 実はトム版が今までのスパイダーマンと大きく異なる点はまさにここです。というのも、コミックの世界ではスパイダーマンもアイアンマンらアベンジャーズも同じ出版社=マーベルのキャラクターなので自由に共演できるのですが、映画の事情はちょっと違っていました。トビー版、アンドリュー版は一連のマーベル映画を作っている会社とは異なる映画会社の製作だったので、映画の方でスパイダーマンが他のヒーローと絡むことはできませんでした。しかし、映画会社同士で話をして、スパイダーマンをお互いの映画に出せるようにしたのです。なのでトム版スパイダーマンは、まず『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でデビューし、『~:ホームカミング』で主役となりました。そして、4月27日公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、2019年公開の『アベンジャーズ』第4弾にも登場します。従って先輩ヒーローたちがいる世界で、新人ヒーローが奮闘するという今までのスパイダーマン映画になかった魅力が付加されたのです。タイトルの"ホームカミング"とは、帰郷もしくは米国の学校で開かれる同窓会のようなイベントの意味があるのですが、「マーベル・ヒーローの世界にスパイダーマンが帰ってきた!」ということも表わしているのです。

文=杉山すぴ豊

[放送情報]

「スパイダーマン」大集結!6作一挙放送

『スパイダーマン』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)午後2:00

『スパイダーマン2』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)午後4:15

『スパイダーマン3』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる6:30

『アメイジング・スパイダーマン』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる9:00

『アメイジング・スパイダーマン2』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる11:30

『スパイダーマン:ホームカミング』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)深夜2:00

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