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- 1991年のジェームズ・キャメロン、『T2』製作の思い(稲田隆紀) (1)
- 20世紀フォックスの美女、ジーン・ティアニー特集(上島春彦) (1)
- 20世紀フォックスの美女、ジーン・ティアニー特集(吉田広明) (1)
- 3本でわかるシリアスなジェームズ・ボンドの系譜(添野知生) (1)
- “ハンニバル・レクター”シリーズ一挙放送(池田敏) (1)
- 〈フィルム・ノワール〉特集 - 映画史の闇から浮かび上がった“黒い罠” (桑野仁) (1)
- 「007/オクトパシー」(野村 正昭) (1)
- 「007/カジノ・ロワイヤル」(池田敏) (1)
- 「007/ロシアより愛をこめて」(1963)(稲田隆紀) (1)
- 「アニメーションの王道を行く、ピクサー・スタジオのこと」(稲田隆紀) (1)
- 「イップ・マン 序章」「イップ・マン 葉問」(知野二郎) (1)
- 「インファナル・アフェア」 (くれい響) (1)
- 「スタンダード・オペレーティング・プロシージャー アブグレイブ刑務所の証言」(柳下毅一郎) (1)
- 「ダークナイト・スペシャル」 (添野知生) (1)
- 「ダーティハリー」、<ダーティハリー対ポパイ>(野村正昭) (1)
- 「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」(知野二郎) (1)
- 「バラク・オバマ 大統領への軌跡」(稲田隆紀) (1)
- 「プレデター」シリーズ3作品放送(てらさわホーク) (1)
- 「ベルリンの壁崩壊20周年企画」(添野知生) (1)
- 「ミレニアム」3部作一挙放送(池田敏) (1)
- 「リドリー・スコット監督特集」(稲田隆紀) (1)
- 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」(知野二郎) (1)
- 「我が至上の愛~アストレとセラドン~」(寺尾 次郎) (1)
- 「松本清張生誕100周年特集」(野村正昭) (1)
- 「無頼」シリーズ、暴力と純愛の青春映画 (野村正昭) (1)
- 「特集:反骨の映画監督ロバート・アルドリッチ」(桑野 仁) (1)
- 「特集:食とグローバリズム」 (稲田隆紀) (1)
- 「特集:香港の鬼才ジョニー・トーを見よ!」 (池田敏) (1)
- 「理想の男性、ポール・ニューマンのこと」 (稲田隆紀) (1)
- 「男たちの挽歌」(ギンティ小林) (1)
- 『あのアーミン毛皮の貴婦人』 (桑野 仁) (1)
- 『エクスペンダブルズ』(稲田隆紀) (1)
- 『グラン・トリノ』 ヒーローの幕引き(稲田隆紀) (1)
- 『ジャン・ルノワールの小間使の日記』-「女に好まれる監督が描く風景」(寺尾次郎) (1)
- 『バスビー・バークリーの集まれ!仲間たち』(桑野 仁) (1)
- 『フェイズIV 戦慄!昆虫パニック』(添野知生) (1)
- アカデミー賞特集「イル・ポスティーノ」(稲田隆紀) (1)
- アカデミー賞特集「シベールの日曜日」(寺尾次郎) (1)
- アカデミー賞特集「トプカピ」(桑野 仁) (1)
- アカデミー賞特集「ノーカントリー」(桑野 仁) (1)
- アカデミー賞特集「ハーヴェイ・ミルク」(野村正昭) (1)
- アカデミー賞特集「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(池田敏) (1)
- アカデミー賞特集「フレンチ・コネクション」(添野知生) (1)
- アカデミー賞特集「マン・オン・ワイヤー」(野村正昭) (1)
- アカデミー賞特集「ラストキング・オブ・スコットランド」(柳下毅一郎) (1)
- アカデミー賞特集「或る夜の出来事」(寺尾 次郎) (1)
- アカデミー賞特集「華麗なる賭け」(稲田隆紀) (1)
- アカデミー賞特集『17歳のカルテ』(大久保清朗) (1)
- アカデミー賞特集:「しあわせの隠れ場所」(野村 正昭) (1)
- アカデミー賞特集:「アバター」(池田敏) (1)
- アカデミー賞特集:「アンタッチャブル」(稲田隆紀) (1)
- アカデミー賞特集:「イングロリアス・バスターズ」(池田敏) (1)
- アカデミー賞特集:「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」(桑野 仁) (1)
- アカデミー賞特集:「ジュラシック・パーク」(添野知生) (1)
- アカデミー賞特集:「ニュールンベルグ裁判」(野村 正昭) (1)
- アカデミー賞特集:「レインマン」(稲田隆紀) (1)
- アカデミー賞特集:「三人の妻への手紙」(添野知生) (1)
- アカデミー賞特集:「裸足の伯爵夫人」(桑野 仁) (1)
- イエジー・スコリモフスキ、三大映画祭を制した鬼才(桑野仁) (1)
- イーストウッドが20世紀の最後に打ち上げた大花火(池田敏) (1)
- イーストウッド作品の血のつながり(寺尾次郎) (1)
- ウィリアム・ワイラー監督没後30年特集(大久保清朗) (1)
- カンヌ国際映画祭特集『木靴の樹』(桑野仁) (1)
- クイズで楽しむ「ゴッドファーザー」3部作一挙放送(添野知生) (1)
- シドニー・ルメット「評決」(大久保清朗) (1)
- シネマ・クラシック カンヌ国際映画祭特集(吉田広明) (1)
- シネマ・クラシック「ハワード・ホークス監督特集」 (桑野 仁) (1)
- ジャッキー・チェン大全 伝説の35作品一挙放送(池田敏) (1)
- ジャパンプレミア「僕と彼女とオーソン・ウェルズ」(上島春彦) (1)
- ジャパンプレミア『トゥー・ラバーズ』(桑野仁) (1)
- ダン・オバノンの死を悼み、『エイリアン』を見る(添野知生) (1)
- ハンフリー・ボガート特集 「ハイ・シェラ」(桑野 仁) (1)
- ハンフリー・ボガート特集 「脱出」(吉田広明) (1)
- メガヒット劇場:『インセプション』(添野知生) (1)
- 三回忌:俳優・緒形拳を偲んで(野村 正昭) (1)
- 中島哲也監督特集(池田敏) (1)
- 今、ヒッチコックが見たい!:「めまい」(吉田広明) (1)
- 今、ヒッチコックが見たい!:「サイコ」(上島春彦) (1)
- 今、ヒッチコックが見たい!:「裏窓」(桑野 仁) (1)
- 今だからこそわかる『ガントレット』の重要性(添野知生) (1)
- 全4作独占放送!「インディ・ジョーンズ」デー (野村正昭) (1)
- 劇場版「セックス・アンド・ザ・シティ」2作一挙放送(池田敏) (1)
- 吹替でまるごと48時間!「007」連続放送(池田敏) (1)
- 土曜名画座『ミルドレッド・ピアース 深夜の銃声』(吉田広明) (1)
- 地獄のサム・ライミ ナイト!(添野知生) (1)
- 山田洋次監督 × 藤沢周平原作 時代劇三部作(野村 正昭) (1)
- 恐怖に遭遇!真夏のホラー特集 「クリスティーン」(鷲巣義明) (1)
- 恐怖に遭遇!真夏のホラー特集「ポルターガイスト」(鷲巣義明) (1)
- 恐怖に遭遇!真夏のホラー特集「遊星からの物体X」(添野知生) (1)
- 映画「踊る大捜査線」シリーズ一挙放送!(池田 敏) (1)
- 松竹ヌーヴェル・ヴァーグ 吉田喜重監督特集(吉田広明) (1)
- 深みを増すポン・ジュノの演出 ――『グエムル 漢江の怪物』『母なる証明』(稲田隆紀) (1)
- 特別寄稿:「たどるクセ」(斎藤工) (1)
- 特集:1930年代のジョン・フォード『サブマリン爆撃隊』(桑野 仁) (1)
- 特集:1930年代のジョン・フォード『四人の復讐』(上島春彦) (1)
- 特集:1930年代のジョン・フォード『海の底』(吉田広明) (1)
- 特集:クリント・イーストウッド~円熟の極みへ(桑野仁) (1)
- 特集:ミッキー・ローク 傷だらけの伝説(稲田隆紀) (1)
- 特集:未来を予見した作家 マイケル・クライトン(添野知生) (1)
- 特集:欧州映画の名花たち[イザベル・アジャーニ](添野知生) (1)
- 特集:欧州映画の名花たち[ソフィア・ローレン](稲田隆紀) (1)
- 特集:欧州映画の名花たち[マリアンヌ・フェイスフル](野村 正昭) (1)
- 生誕100年 ニコラス・レイ特集「北京の55日」(上島春彦) (1)
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"ハンニバル・レクター"シリーズ一挙放送(池田敏)
トマス・ハリスは謎に包まれた作家だ。公式サイトはあるにはあるが、著作の紹介中心でプロフィールにはふれられていない。分かっているのは1940年ミシシッピ州生まれで、新聞社や通信社で働いた後、75年に処女作「ブラック・サンデー」でデビューしたこと。この第1作、小説も面白ければ2年後に作られたジョン・フランケンハイマー監督による同名の映画化も迫力満点でいずれもお薦めだが、ハリスが小説第2作を発表したのはずっと後、何と6年後の「レッド・ドラゴン」だった。
元FBI捜査官のグレアムは、満月の夜に起きる連続殺人事件の解決のため、かつて10人以上を惨殺して逮捕された精神科医、ハンニバル・レクター博士と会う。レクターはグレアムに事件解決のヒントを与える一方、大胆にも犯人と手紙をやり取りする。
映画化は2度されている。1986年の「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」(劇場公開題「刑事グラハム/凍りついた欲望」)と2002年の「レッド・ドラゴン」だ。2度も映画化された理由は、続編小説「羊たちの沈黙」が1991年に、さらにその続編「ハンニバル」が2001年に映画化されて大ヒットし、もう1度「レッド・ドラゴン」を映画化しようと映画会社がソロバンを弾いたから。そして「羊たちの沈黙」「ハンニバル」でレクター博士を演じ、前者でアカデミー主演男優賞に輝いた名優アンソニー・ホプキンス、彼が演じる「レッド・ドラゴン」のレクター博士を見たいという声が猛烈に高まったからだ。
実は原作自体、ユニークな構成だ。レクター博士は文庫版(新潮文庫)の6頁に早くも名前が登場し、ヒロインであるFBI訓練生クラリスは、連続殺人犯バッファロー・ビル逮捕のためのヒントを、施設に入院させられているレクターに聞きに行かされる。ジョナサン・デミ監督は原作以上に強烈なイメージを畳みかける。施設の奥深く、まるで中世の牢獄のような一角でクラリスはレクターと対面。原作ではベッドにいたレクターだが、映画ではいきなり立った姿でクラリスを迎える(男性的だ)。常識と非常識の境界線を予測できないタイミングで飛び越え続けるホプキンスが圧倒的。終盤、二手に分かれた捜査陣をカットバックで見せる編集も素晴らしく、誘拐された女性が入れられた井戸が女性の性器、クラリスが飛び込んだ闇が胎児を包む子宮かと思うと、何度見ても楽しめる傑作だ。
しかし、原作だけに注目すると前作「レッド・ドラゴン」と本作「羊たちの沈黙」の間には、いびつともいえる変容が見られる。前作では脇役だったレクターの登場場面が俄然増え、クラリスと並ぶ第2の主人公となっているのだ。原作者ハリスのレクターに対する偏愛が花開きだした、といってもいいだろう。
そして出来あがった映画も、新たにクラリス役に就いたジュリアン・ムーアの実力をもってしても、ホプキンス演じるハンニバルの怪物化を見届けるしかなかったという、色々な意味で今後も語り継がれるであろう怪作に仕上がった。特にクライマックスのハンニバルの優雅すぎる"晩餐"シーン。地上波チャンネルの放送では丸々カットされたので、この時しか見なかったという方はぜひ今回のオンエアで追っかけ初体験、してほしい。
ラストで原作にないある見せ場を加えつつ賛否両論分かれた「ハンニバル」だが、興行的には大成功し、ならばとすぐに決まったのが「レッド・ドラゴン」再映画化だった。
レクター役のホプキンスを、グレアム役のエドワード・ノートン、ダラハイド役のレイフ・ファインズ、フレディ役のフィリップ・シーモア・ホフマン、クロフォード役のハーヴェイ・カイテルら豪華キャストが囲んだというだけでも再映画化の意味は充分。「ラッシュアワー」シリーズの職人ブレット・ラトナー監督が早撮りで仕上げたとはいえ、「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」でも撮影をつとめた名手ダンテ・スピノッティが参加し(同じ原作の映画化で2度とも撮影したのは映画史的にも極めて珍しい例)、「羊たちの沈黙」のテッド・タリーが脚色し、また、ホフマンが得意のブリーフ姿を見せてくれた(笑)など、一見の価値がある娯楽大作に仕上がった。
さて、今年70歳のハリスだが、まだレクター・シリーズを続ける意志があるかどうかは現時点で不明。確かにレクターは文学界と映画界、2つをまたがる名キャラとなったが、それほどの名キャラを生んだハリスなら、異なる作品世界でもさらに凄い新キャラを生めるのではないかと期待していいように思える。とはいえ、我々がまだ知らないレクターの新たな横顔を描こうという意欲作があるなら歓迎したいというファン心理があるのも確か。いずれにせよ、骨太の作家ハリスのさらなる進化にいち読者として期待したい。
<オンエア一覧>
「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」
[191ch][HV][5.1][字] 9月21日(火)深夜2:25
「レッド・ドラゴン」
[191ch][HV][5.1][字] 9月22日(水)よる9:50
「羊たちの沈黙[PG12指定]」
[191ch][HV][5.1][字] 9月23日(木)よる10:00
「ハンニバル[R-15指定]」
[191ch][HV][5.1][字] 9月24日(金)深夜0:10
「ハンニバル・ライジング[R-15指定]」
[191ch][HV][字] 9月25日(土)深夜0:30
「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」©1986 STUDIOCANAL IMAGE. ALL RIGHTS RESERVED./「レッド・ドラゴン」©2002 Universal Studios. All Rights Reserved./「羊たちの沈黙」©1991 ORION PICTURES CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED./「ハンニバル」©2000 UNIVERSAL STUDIOS/「ハンニバル・ライジング」©Delta(Young Hannibal) Limited 2006 and 2006 Artwork ©The Weinstein Company