アカデミー賞2015 音関係(2015/1/19配信)

2015/01/20

アカデミー音関係_re.jpg

今回のテーマは『アカデミー賞2015 音関係』。
西寺郷太さん、岩崎太整さん、松崎健夫さん、くぼたみかさんでお送りしました!


今回はこの4人でアカデミー賞の音関係にノミネートされている映画について深掘り!

まず、アカデミー賞の音に関する部門は全部で4部門。
音楽監督など、作品全体の作曲を行った人に送られる作曲賞。
歌曲について、作詞作曲をした人に送られる歌曲賞。
効果音についての音響編集賞。
そして、音のバランスを決めるサウンドミキシングについての録音賞。

エントリー条件は各部門ごとに微妙に違うけれど、主に前年度の1月から12月末に公開された作品で、ロサンゼルスの主要劇場で、一週間以上の商業興行をした映画が対象。ネットで先行公開されたものは除外されるなど、その他に細かい規定もあります。
ちなみに今回の上記4部門にノミネートされている作品はコチラ
まずは歌曲賞についてトーク。
この賞には音楽を題材にした作品が入りやすく、毎年歌曲賞にしか入っていない作品も多いとか。今回も「セルマ(原題)」以外の作品は歌曲賞以外のノミネートはありません。
今回の「はじまりのうた」もまさに音楽を扱った作品。その中の一曲が入っているとのこと。
太整さんも、今回のノミニーの中では「はじまりのうた」が一番好きだとか。
この「はじまりのうた」でノミネートされた"Lost Stars"は物語に対してきちんとコミットしていて、曲がいいということだけでなく、物語の中心を担っているということが素晴らしいとのこと。
グッとくるシーンで効果的に使われている曲は印象に残ると言う健夫さんのお話にも頷けます。

その中で、ここ数年の歌曲賞はみんなが知ってる曲が獲っているけれど、一時期は「美女と野獣」、「アラジン」などアニメの曲しか歌曲賞獲らなくなり問題となったとのお話も。
1960年代頃は"ムーンリバー"(ティファニーで朝食を)や"チムチムチェリー"(メリーポピンズ)に代表されるように、歌のヒットと映画のヒットが双璧を成した時代。そこからいわゆる80'sポップを経て、90年代頃からアニメ作品の受賞が増えていったようです。
しかし、これだけアニメの曲が入ってきたことが、長編アニメ賞が別にできることの働きかけになったとか。
アニメ作品の音楽がアカデミー賞と絡むようになったことで、アニメ映画も実写映画とは別にきちんと評価されるようになったようです。

そしてここからは作曲賞、録音賞、音響編集賞にノミネートされている「インターステラー」の音関係について太整さんに伺いました。
劇伴にメロディを必要とさせなかったことが「インターステラー」の音楽の凄さ。作曲家のハンス・ジマーは宇宙空間に対する無音を劇伴にしたり、抒情的なメロディを排した音楽を作ることでSFの世界観を表現。
感動のシーンにも泣きのメロディを使わず、宇宙の世界観に合致する音楽がずっと流れているそうです。
また5.1chサラウンドを使ったコントラストの表現も攻撃的で、サウンドエディティングがすばらしいとのこと。

それを踏まえたうえで、太整さんは「ゴーン・ガール」が全賞にノミネートされてもいいくらい素晴らしい作品だと激推し。
この作品も5.1chサラウンドの使い方が斬新で、普通は劇版ではやらないような手法をとっているそうです。

そして話題は「グランド・ブダペスト・ホテル」を例に、デザインされた音楽について。
この作品はフランスの作曲家アレクサンドル・デスプラが劇伴。
シンメトリックなデザインされた画面構成をはじめ、デザインに特化したお洒落な作品を撮るウェス・アンダーソンの作品にあてたデスプラの劇伴も、まさにデザインされた音楽だとか。
特に後半のソリチェイスのシーンでの音楽のあて方は印象的。アクションが起きるたびに音が鳴り、ゴンドラの動くスピードと音楽のテンポが完璧に一致させ、画が速い動きをするところではテンポも合わせて速くするなど、アクションに対する効果を持たせつつ、世界観を表す曲であることも素晴らしいのだとか。

終盤では太整さんが劇伴されたスパイ映画、ジョーカーゲームの作曲手法についてお話しを伺いました。この作品は全編画合わせで作曲を行ったそうです。
アクションにおける劇版の役割は、場の緊張感を演出すること。後ろから銃で撃たれそうになっているシーンで、5m先に人がいるのと100m先に人がいるのとでは危機の度合いも違うし、音楽も変わるというお話に納得です。

締めには健夫さんからオススメ映画サントラを伺いました。
「はじまりのうた」は絶対にオススメだし、去年の「ゼロ・グラビティ」も面白い音の使い方をしているとのこと。
ぐるぐる画面が回るシーンを、ステレオの中で音を回すのではなく、音量の大小で表現しているのだそうです。

映画音楽の技術的な面や手法について深掘りした今回。
映画の物語ももちろんですが、音について注目して観たくなりますね!

WOWOWでは2/23(月)午前9:00から生中継! 第87回アカデミー賞授賞式をお届け!
今回紹介した音関係の賞は一体どの作品が受賞するのでしょうか?!ぜひ生中継で受賞の瞬間をご覧ください。

そしてアカデミー賞特集2015[映画を支える匠の技編]として、各分野のエキスパートが腕を振るった過去の受賞作を一挙にお届け。
過去の作品もぜひ音楽に注目して観直してみてください♪

アカデミー賞の話題はここまでですが、今回のぷらすとはまだまだ終わりません!
番組最後には、なんとDEPAPEPEのお二人が登場!
郷太さんとDEPAPEPEは7,8年もの仲だとか。
なんと徳岡さんは当日の朝も郷太さんのお家で一緒に作曲をしていたそうです!
郷太さんとDEPAPEPEの出会いなどのお話を聞いて、まずはDEPAPEPEの『UNION』から。
気持ちよく流麗なお二人のギターサウンドを堪能した後は、郷太さんの『シルクロード・ウーマン』を一緒に演奏!
郷太さんはDEPAPEPEと一緒にギターを演奏したのは初めてだったそう!
何のリハーサルもなく合わせたとは思えない素晴らしい演奏に酔いしれ、この日の配信は終了したのでした。

ちなみにこの日の配信で郷太さんが使用されたアコギはDEPAPEPEのお二人と選びに行ったのだとか。
側面を見せていただきましたが、ギターの厚みも全然違い、ギターの世界も奥深そうです。
是非今後もギター特集に期待したいですね!

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