アカデミー賞ウィーク 作品・監督編 (2015/2/16配信)

2015/02/17

アカデミー賞ウィーク 作品監督編_re.jpg

今回のテーマは『アカデミー賞ウィーク 作品・監督編』
西寺郷太さん、中井圭さん、松崎健夫さん、浅賀優美さんでお送りしました!

アカデミー賞まであと1週間!!!いよいよ授賞式が近付いてきましたね!
ということで今週のぷらすとはアカデミー賞ウィーク!この日は第一日目ということで作品賞と監督賞について語りました!
第87回アカデミー賞のノミネーション一覧は番組公式サイトでご覧いただけます!

今回のノミネートは、作品賞が8作品、監督賞が5人。
なんと今回はゲストお二人の予想が分かれました。
中井さんは作品賞が『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、監督賞が同作を撮ったアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。
健夫さんは作品賞が『6才のボクが、大人になるまで。』、監督賞が同作を撮ったリチャード・リンクレイター監督。

この二人の予想が2部門ともばらけるというのは例年無かったことですが、ではどんな作品なのでしょうか!

まず中井さんが予想する『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』と、この作品を撮ったアレハンドロ・G・イニャリトゥ監督。
この映画の凄さはなんと言っても撮影技術。ブロードウェイの舞台裏を描いていて、上映の数日前から初日の後までを疑似的なワンショット長回しで撮影。カメ ラだけは連続性を映し出し、パンした先で時間を進めることで、数日という何十時間の出来事を2時間に納めています。単純な長回しではなくて、いかに繋ぎ目 を無くして映画のマジックを起こすか。単純に技巧的な面で観ても映画の歴史的に特殊なことをしているのだそうです。この撮影監督を務めたのがエマニュエ ル・ルベツキ。イニャリトゥとルベツキのタッグがあってこそ成し得た作品かもしれません。
また、主人公のバードマン役を演じるのが「バットマン」を演じていたマイケル・キートンであること、ブロードウェイで上演する作品がレイモンド・カー ヴァーの「愛について語るときに我々の語ること」であることなど、様々な要素が混ざり合い、観る人が観るとメタ的要素が沢山詰まっている作品なのだとか。 現実と地続きで役者の生き様を見せている舞台を映画としてやるのはエンターテインメントからアートへの挑戦。イニャリトュがアートからエンターテインメン トに関わってきた人だからこそメタ構造になっているとも語られ、様々な見方ができる作品のようです。
中井さんが予想を立てるときは、主観を完璧に排除しデータを重視。
昨年の年間ベストは『6才のボクが、大人になるまで。』だったし、大好きな映画だとしながらも、7年連続で作品賞とリンクしているPGA賞のデータを鑑みて、予想は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』だと語りました。

本心と予想が一致しているという健夫さんが予想するのは『6才のボクが、大人になるまで。』とこの作品を撮ったリチャード・リンクレイター監督。
主人公の男の子を軸に家族の成長を追った作品で、撮影期間は実に12年。監督のリンクレイターは『ビフォア』シリーズを通して、同じキャラクターがどう なっていくかというようことを描いてきたように、時間の経過に対するこだわりを持っているのだとか。それを踏まえると、今作は監督の集大成であり、彼がで きる究極の実験であり、まさに奇跡の作品。毎年5,6日ずつ撮影が行われて作られた作品ですが、本当に12年間撮り続けられる保証はありません。シリーズ 物は長いタイミングで撮っているとは言えど、そのリリースごとに資金を回収することができます。しかし、この作品が12年後に完成するかも、ヒットするか もわからない。そうした段階で投資した人々がいたからこそ生まれた奇跡の作品だと語られました。基本的に期間は決めてスタートしたものの、脚本は決め打ち にはなっていなかったのだとか。もともと少年は音楽をやるだろうという想定で脚本を書かれていたけれど、成長して興味が向いたのは写真だったことから脚本 が書き換えられ、少年がどう育つかわからないからこそ、彼がどう生きたいのかという不確定要素も含めて描かれています。また、映画として描きたいようなド ラマチックなシーンを排しているのも特徴的。青春の決定的な瞬間ではなく、何気ない日常のシーンを集めているというのもこの作品の素晴らしさです。

しかしお二人とも予想とは別に、この作品が好き!すごい!という作品もあるということで、それぞれナカデミー賞とタケデミー賞も選んで頂きました!

ナカデミー賞として推すのは、今回一番好きな作品だと熱弁する『セッション』。
作品賞にノミネートされている8作品の中でも、一番人の心の機微に触れ刺激するんじゃないかと言う今作は、主人公の音楽院に通うジャズドラマーの学生が鬼 教官と出会い一流の頂点を上り詰めようとするお話。しかし、「鬼教官がいて、スポ魂的な展開なんでしょ?」というイメージはことごとく裏切られるのだと か。何かを得るためには何かを失わざるを得ず、一流になるためにどんどんクズになっていくということが描かれています。さらに音楽も重要で、物語とシンク ロして最後の10分に突入し、とんでもないラストを迎えるのだそう!見終った後は嫌な気持ちになるけど、嫌な気持ちになることがカタルシスになる珍しい映 画だと語られ、中井さんも健夫さんも鳥肌が立ちっぱなしだったとか。

タケデミー賞は監督のこだわりがすごい!という『博士と彼女のセオリー』。
この作品はALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う天才宇宙物理学者、スティーヴン・ホーキング博士のお話。
なんと健夫さんは、この作品の撮られ方にあるセオリーを発見!この映画良く観てみると、ほとんどのシーンが画面に向って左から右に移動する動きしかないの だとか。博士の動きはもちろん、自転車に乗っている時も、車を運転している時も、校内を移動するときも、左から右に移動します。この意味を考えた健夫さん は、地球の自転と公転の動きに注目!左から右へという動きは、地図上に当てはめると反時計回りをする地球の自転の向き。宇宙学者である博士の頭の中を投影 しているんじゃないかと仮説を立てているそうです。でも全てのシーンが自転と言う訳ではなく、右から左へと動くシーンも。ALSを患い別れ話を切り出そう とする博士の元に恋人が会いに行く場面は、右から左へと動くシーンのひとつ。運命に逆らうシーンには自転の法則に逆らうように撮られているのではと考察! この撮られ方については、まだ誰からもそういう見方は語られていないし、あくまで健夫さんの私見だとしながらも、監督のこだわりが感じられました。

ちなみに作品解説を聞いたうえで、これから観てみたいニシデミー賞とアサガユー賞も発表してもらいました!
5歳のお子さんがいる郷太さんは『6才のボクが、大人になるまで。』の紹介を聞きながら、見る前から泣きそう!と早くも目を潤ませ、ミュージシャンとしては『セッション』も観たい!とのこと。
あさがゆちゃんは、「暗号解読の映画だと思って観に行って裏切られてほしい、ただの暗号解読サスペンスではない!」と語られた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』が気になると語りました。

さらに作品賞には
過去最高の興行成績を叩き出している『アメリカン・スナイパー』、
映画史的な観点から技巧や手法への評価が期待される『グランド・ブダペスト・ホテル』、
黒人問題を描いていることがどう映るかや監督とアカデミーの相性にも注目される『セルマ(原題)』、
も控えています。

果たして各賞を受賞するのはどの作品なのか?!

生中継! 第87回アカデミー賞授賞式はいよいよ来週の月曜日!
2/23(月)の午前9時からは同時通訳で生中継、同日よる9時からは字幕版をリピート放送!
もちろんぷらすとは今年もソーシャルビューイングを行います!ぜひご参加くださいね!

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