アカデミー賞ウィーク 男優編(2015/2/17配信)

2015/02/19

アカデミーウィーク 男優編_re.jpg

今回のテーマは『アカデミー賞ウィーク 男優編』
マキタスポーツさん、中井圭さん、松崎健夫さん、さがゆりこさんでお送りしました!


アカデミー賞ウィーク第二日目は主演男優賞、助演男優賞に絞ってトーク!
まずは今年の男優賞のノミネーションの印象を伺いました。
昨年は絶対的大本命のマシュー・マコノヒーがいたけれど、今年は主要賞の中では主演男優賞が一番難しいんじゃないかと思っているという中井さん。これに健夫さんも同意で、さらに主演男優賞の5人中4人が初ノミネートというのは珍しいと語りました。
唯一ノミネーション歴のあるブラッドリー・クーパーは今年でなんと三年連続と物凄いことになっているけれど、とはいえ今回の前哨戦にはあまり引っかかって ないし、然程有力とも言われてない。若手からキートンのようなベテランもいるし、じゃあ誰にあげたらいいのかって難しい、誰が獲ってもざわっとするような 感じだとも語られました。


そこで演技賞を取りやすい要素や基準を教えていただきました!
演技賞はその人の演技が魅力的であることに加え、アカデミーが好む記号的要素があるかどうかは大きなポイント。
作品そのものの良さにはあまりシンクロせず、作品に作家性が強く出れば出るほど演技賞につながらないという説も。
さらに、作品の数字的な成績ではなくアカデミー会員の投票で決める賞だからこそ、単純に人間性として気に食わないと思われている人はそれだけで不利。可哀 想と思わせるようなエピソードがあると同情票が動いたり、金持ちには獲らせたくないといった心理が働く場合もあります。
主演については初のノミネートで受賞することは少ないと言われていますが、助演はいきなり掻っ攫っていくというサプライズがあるのも傾向のひとつ。助演に ついては、主演を食うほどの助演という存在が有利。映画として主演を助演が食うというのはバランスがいびつになってしまうけれど、印象に残るし作品を牽引 したという評価に繋がります。


ということで、ノミニーはどんな人なのか、どんな役どころを演じたのかを紹介!


『フォックスキャッチャー』からはスティーヴ・カレルが主演男優賞に、マーク・ラファロが助演男優賞にノミネト!
アメリカのレスリング選手が巻き込まれた実際の事件を描いたのが本作。この事件を引き起こしたのがカレル演じる大富豪の御曹司。彼は金メダリスト集めたレスリングチーム・フォックスキャッチャーを結成。このチームに所属する兄弟の兄をマークが演じました。
スティーヴ・カレルといえばコメディ界の重要人物。しかしそのイメージは180度覆され、見たことの無いカレルが観られるという中井さん。今回カレルが演 じたのは狂人。今までにしたことのないような演技ではあるものの、俳優の良さが際立つような演出をする監督によってかなり引き出されているとも語られまし た。
しかしコメディアンであるが故に受賞は難しいのではないかと考察。コメディ作品はそもそもノミネートされることがほとんどないし、演者もシリアスな演技をして初めてノミネートされる。そこから受賞に至るのはさらに難しいようです。
カレルが演じた狂人に対してマークが演じたのは普通な人。主要な登場人物3人の中では目立ちにくい役どころですが、彼がいることで狂人のエキセントリック 具合が鮮明に。普通はこうですよと線引きをきっちりする物差しとして大事な役どころです。さらに、物真似の様な実在の人と似た役作りも評価しやすいポイン トなのだとか。


『アメリカン・スナイパー』からはブラッドリー・クーパーが主演男優賞にノミネート!
こちらも実在の人物が題材となった作品。戦場に行く、帰国する、ということを繰り返すたびに心が壊れておかしくなっていくという伝説的スナイパーを演じたのがクーパー。
彼は心を問われる演技が得意で、アクターズスタジオでメソッドを学んでいたのだとか。メソッドとは自分の経験や感情を基に引き出したものを演技に投影する という手法。その役どころと自分が経験したことのある一番近いことを感情として出してその精神状態に追い込んでいくため、メソッド経験者のさがさんから は、メソッドでスナイパーの役作りをしたなら相当大変だったのではとの意見も伺えました。また、体重増やして体形も作り込んでいるという点も評価されだろ うと考察。
とはいえ受賞はどうだろうかと渋い顔をするゲストのお二人。クーパー自体は高い評価を得るだろうけれど、他の候補と比べると記号的要素が弱く、この中で1番になれるかどうかは微妙という見方です。


『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』からはベネディクト・カンバーバッチが主演男優賞にノミネート
ドイツ軍の暗号機エニグマの解読に取り組むチームの最も天才と言われる数学者を演じたカンバーバッチ。
この作品は暗号が解けるのか解けないのかというハラハラどきどきもあるけれど、天才数学者自身の問題や謎が隠されていて、その内面の葛藤が描かれているということもポイント。だからこそカンバーバッジの比重も高く、そこが評価されてのノミネトとなったようです。
カンバーバッチは人気もあってまさに旬な俳優。イケメン俳優よりも癖のある俳優が人気なこの時代の典型とも言えます。しかし、ここまでの評価ももちろん高 いけれど、まだ段階を踏んでいる途中で受賞は早いのではと考察。ノミネートされたということはハリウッドでスターとして認められた証。アカデミーのキャリ アはここからスタートするんじゃないかと語られました。


『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』からはマイケル・キートンが主演男優賞に、エドワード・ノートンが助演男優賞にノミネート!
マイケル・キートンが演じたのは、昔ヒーロー映画「バードマン」ブレイクしたけれど今は鳴かず飛ばずの日々を送る俳優。彼は再起をかけてブロードウェイの 舞台に立ちます。こうした復活話はアカデミーが好きな記号のひとつ。さらにこの役は、「バットマン」を演じその後低空飛行をしていたキートン自身の様な 役。良い作品に出会い、評価が高まり復活を果たすという作品にリンクした状況も鑑みると有力であると健夫さんは語りました。
ノートンが演じたのは、ブロードウェイの舞台の相手役。もともとの役者が怪我をしたためその代役を務める上手いけれど癖のある役者という役どころ。ノート ンは90年後半に獲ると言われていたのに獲らなかった人で、今回は17年ぶりのカムバック。ただ、この作品に於いての演技は評価されるものの、インパクト には欠けるのだそう。演技は素晴らしいし、作品のアクセントにもなっていて貢献度は高いけれど、アカデミーを獲れるかという判断としては難しいと語られま した。


『博士と彼女のセオリー』からはエディ・レッドメインが主演男優賞にノミネート!
彼が演じたのはALS(筋萎縮性側索硬化症)を患う天才宇宙物理学者、スティーヴン・ホーキング博士。
この役どころはアカデミーに強いのは記号的要素をすべてクリアしていると語る中井さん。実在の人物×難病モノというのは鉄板の組み合わせ。しかも見た目に 変化していくということを演じているのは誰にでもわかりやすく、演技が分からない人にもパッと見て凄いと思わせられる武器。さらに難病を患っているという ことのみでなく、波乱万丈な人生に対しても上手く表現されているのだとか。初ノミネトで新人だというのがネックではあるものの、実在の人物でまだ存命の 方を描くという気を遣う内容をやってのけた凄さや体の変化の凄さなどがよく分かるからこそ強いだろうと語られました。


『ジャッジ 裁かれる判事』からはロバート・デュヴァルが助演男優賞にノミネート!
デュヴァルは今回1998年から久々のノミネーション。健夫さんが映画も演技もすばらしかったと語る今作は親子モノの法廷サスペンス。
名判事である父と、父を嫌い勝訴するためにはなんでもするという弁護士の息子。母が亡くなったことで息子が地元に帰って来た時に父が事件起こし、その弁護を息子が担当するがお互い衝突しながら真相に迫る物語。この父役をデュヴァルが演じています。
健夫さんが映画を観に行った際、エンドロールが流れてる間満席の人が誰も席を立たなかったということが印象的だったのだとか。しかし今回の助演賞には強敵がいて、7度目のノミネーションということから受賞は難しいだろうと語られました。


6才のボクが、大人になるまで。』からはイーサン・ホークが助演男優賞にノミネート!
6
才の少年を軸に家族の成長を描いた今作。イーサンは父役を演じました。この作品における役者の評価軸は、単純に演じるということだけではなく人生をさら しているということ。役者は作品に応じて実年齢に関係しない役を演じることも多くありますが、この作品は実年齢に比例する形で演じ、12年間の生身の成長 をさらけ出しています。役者としては演じる方が楽かもしれないし、今回のポジションは役者としてチャレンジであり、評価されて然るべきこと。演技的にどう なの、と懐疑的に思う人もいるだろうけれど、前哨戦で獲っているというのは、それらのことが認められてる証だと語られました。


『セッション』JK・シモンズが助演男優賞にノミネート!
本日もここでナカデミー賞の熱弁が炸裂!音楽院に通うジャズドラマーと鬼教官の物語で、JK・シモンズが演じるのは鬼教官。シモンズについてはとにかく 凄いの一言。まさに主演を食う存在感を放っていて、シモンズがいないと成り立たないというほど。その鬼教官っぷりたるや、リズムが少しでもくるっていると 椅子が飛んでくるし、これテンポだーっつってビンタで速さを教え込まされたり、異常なまでの鬼教官っぷりを発揮。作品の成り立ちとしては頑張ってドラムを 叩く主人公の男の子と、それを激しく叱責するオッサンで、これしかない。これで1時間40分を見せきります。監督も新人で、役者も有名なのはシモンズくら い。演出に粗はあるけれど、それを凌駕するものがあって、映画は完璧でなくてもいいということ体現していると語られました。


果たして本命は誰なのか?!今回もゲストのお二人に予想してもらいました!


主演男優賞は健夫さんがマイケル・キートン、中井さんがエディ・レッドメインと作品賞、監督賞に続き二人の意見が割れました。
健夫さんは歴史的な観点を称えるという点からキートンを予想。しかし、タケデミー賞としては演技が映えていたというエディにあげたいとのこと。中井さんが 今回参考にしたデータは全米俳優組合賞(SAG賞)。前哨戦ではキートンが獲りまくり大本命だと言われてきているものの、アカデミーに近いタイミングで発 表されているSAG賞で傾向がかわり、過去のシンクロ率も高いことからの予想だそうです。


そして助演男優賞は二人とも一致でJK・シモンズ。
もうシモンズしか考えられないしもはや確定だと言い切るほど。助演を獲るためのほぼ全ての要素に当てはまるし、メジャーな賞も獲っている。他の候補者にとっては、シモンズがいるから獲れないというほどの強敵だと語られました。


主要賞の中で一番難しいと言われた主演男優賞、そしてぷらすとメンバーはJK・シモンズ一択と予想する助演男優賞、果たして栄冠は誰の手に渡るのか?!


【生中継! 第87回アカデミー賞授賞式】はいよいよ来週の月曜日!
http://bit.ly/1FlUI8k
2/23
(月)の午前9時からは同時通訳で生中継、同日よる9時からは字幕版をリピート放送!
ぷらすとはソーシャルビューイングを行いますのでこちらもお楽しみに!


そして昨年のアカデミー賞でマシュー・マコノヒーが主演男優賞に、ジャレッド・レトが助演男優賞に輝いた【ダラス・バイヤーズクラブ】を2/22(日)よる11:30より放送!
http://bit.ly/1G0UGQO

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