西部劇を教えて! (2015/2/25配信)

2015/03/02

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今回のテーマは『西部劇を教えて!』

中井圭さん、松崎まことさん、松崎健夫さん、海下真夕さんでお送りしました!



まずはそもそも西部劇の成り立ちって?西部劇の定義って?ということを健夫さんに教えていただきました!

西部劇とは、『アメリカ西部開拓時代における人々の生活や背景を題材にした映画で、必ずしもアメリカ西部があ舞台ではない。西部劇は映画史初期から制作され、1910年にジャンルとして確立された。当初はカウボーイやガンマンを主人公としたアクション映画が中心だった。先住民を敵役にした勧善懲悪ものが多く、フロンティアスピリッツを描く英雄伝や武勇伝の数々がハリウッドでは1950年代まで西部劇として大量生産された。』ということなんだそうです。

 

映画史としては1903年の大列車強盗が最初の西部劇だと言われているそうですが、諸説や異論もあります。

その一つは、この作品は西部劇の文脈で作られていないんじゃないかと説。初めての西部劇と言われるぐらいなので、まだ西部劇とは何かが確立しておらず、後から見た人が西部劇と言っているだけで作った本人達も西部劇として作ろうとしていたわけではないということ。本人達は当時流行っていた犯罪映画として、もしくは当時の映画の特色である色んな珍しい場所を見せる紀行映画として作っていたのだそう。

 

他にも、大列車強盗自体は1896年に上演された舞台の映画化であることから西部劇ではないという説、ワイルドウエストショーでバッファロー・ビルというスターのショーを記録した映像が最初とする説、そして監督のエドウィン・S・ポーター自身が大列車強盗以後、1906年の「カウボーイの生活」でこれが西部劇として撮った作品だと言っていることなどなどの諸説があります。

 

戦前から1950年代前半位までが西部劇の全盛だったと語ったまことさん。代表的なスターはジョン・ウェイン。西部劇自体は太平洋戦争の前くらいがピークで、戦後は暗い要素が入るなど時代の影響を受けて遷移しながらも、テレビが登場する前の50年代中盤位までは大衆娯楽として大きな存在でした。50年代頃からは赤狩りを始めいろんな社会問題があり、描けないものが増えたり、純粋に西部劇のヒーローがヒーローでいられない時代が来ました。それと同時にテレビが普及したことも大きなポイント。わざわざ映画館に行かなくてもテレビで見られるようになり、西部劇は勿論、映画業界全体が斜陽の時代へと入ります。

 

しかし、ハリウッドではお金にならず作られなくなった西部劇も、海外に需要が出てくるようになりました。50年代後半から60年代にかけて西部劇自体がアメリカのものではなくなり、60年代中盤にはヨーロッパの西部劇がピークに。

その象徴ともなるのが64年にイタリアでつくられた「マカロニウエスタン」。

アメリカにはヘイズ・コードという、悪人は死ななくてはいけない、残虐なシーンはだめ、などの規制がありました。

しかしイタリアならそれは関係のないこと。

舞台装置を使ったアクションや如何に残虐なことや悪いことをするかということを徹底したり、信じる者のための開拓ではない、お金の為なら何でもやるようなアウトローや無政府主義者の主人公が増え、従来のハリウッドの西部劇と比べるとかなり衝撃的な作品が作られました。

ハリウッドの西部劇なら銃で撃たれても血は飛び出ませんが、マカロニウエスタンでは傷口まで見せるほど。当時のアメリカで作られた西部劇は様式美や記号に雁字搦めになっていましたが、ヨーロッパではベースとなるフォーマットを使いながらも自由度が増したことでより過激なものを作ることができ、そうした様式美は駆逐されていきます。

 

このように、フォーマットを守ればある程度の拡大解釈やアレンジの自由が許容されているのが西部劇だとも言われ、時代性や作家性を読み解くのに良いジャンルだと語られました。西部劇の面白さのひとつは今を投影できるということ。今起こっている社会問題を直接批判することはできなくても、時代が離れている西部劇に置き換えることでオブラートに包むことができます。作品と制作背景は密接に関係しているので、映画の背景を知る行為自体は社会を知る行為に。逆も然りで、社会を知ると映画の理解も深めることができます。

 

最後に松崎ブラザーズのベスト西部劇を教えてもらいました!

 

まことさんのオススメは

・入門編としてわかりやすいという「荒野の7人」

・まことさんの西部劇の原点である「荒野の決闘」

・従来の西部劇には少ないロマンティシズムが描かれた「明日に向って撃て!」

・マカロニ要素満載だという4月公開の韓国映画「群盗」

 

健夫さんは

・今観ても古臭さを感じないという「真昼の決闘」

・アメリカが本来主張していた正義感を声高に謳っている「大いなる西部」

・『シェーン! カムバック!』のセリフが有名な「シェーン」

・西部劇ではないけれど西部劇のひな形を現代に置き換えている5月公開の韓国映画「私の少女」

 

がオススメ。

 

ちなみにMCの中井さんのオススメは「墓石と決闘」「ワイルドバンチ」「駅馬車」「続・夕陽のガンマン」だそうです!

 

また、WOWOWで放送する【映画に出会う![西部劇名作選]】のラインナップからもオススメを伺いました!

健夫さんは存在は知っていたけど今回はじめて観たという【地獄への道】と【地獄への逆襲】、まことさんは【捜索者】でジョン・ウェインンとジョン・フォードのコンビを観てほしいと語りました。

 

【映画に出会う![西部劇名作選]】は3/9()から4作を一挙放送!

http://bit.ly/1AunFM1

 

ぜひ今回のお話とあわせてお楽しみください!


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