よっ! 若大将! (2015/3/3配信)

2015/03/04

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この日のテーマは『よっ! 若大将!』

マキタスポーツさん、松崎まことさん、池田裕子さんでお送りしました!



今回は加山雄三さんが"若大将"こと田沼雄一を演じた「若大将」シリーズの魅力を深掘り!

 

若大将シリーズは61年に第一作目となる「大学の若大将」でスタート。71年まで17作品が作られ一度そこでシリーズが途絶えますが、70年代中盤に行われたオールナイト上映で再ブームが起こり、その後81年に第18作目となる「帰ってきた若大将」でリバイバル。

 

主人公の若大将はスポーツ万能で楽器も弾けるスーパーボーイで、女の子にモテて正義感が強くて、でもぼんくらな大学生。

このキャラクター像は加山雄三さんがモデルになっているところがあり、スポーツ万能であることやおばあちゃんっ子であること、15食のドカベンであること、主人公が通う京南大学像に加山雄三さんが慶応大学のOBであったことが反映されました。

 

学生編のマドンナは星由里子さん演じる社会人の澄子さん。ライバルは田中邦衛さん演じる石山新次郎で、通称"青大将"

モテモテでたくさんの女の子が寄ってくるけれど、手出すわけでもないけど避けもしないという女性心理に疎い若大将に、やきもち焼きな澄子さんはいちいち誤解をします。さらに青大将がその誤解に輪をかけたり澄子さんに手を出そうとしたりして、若大将も澄子さんに嫌われていると勘違い。

しかし最後には誤解が解け、スポーツで勝つか、二人っきりになるか、歌うか、パーティーがあるかで、めでたしめでたし。というのが若大将シリーズのフォーマットになっています。

 

各作細かい変化はあるものの、この黄金パターンが永遠と18作繰り返されるという最強のマンネリズムを持つのが若大将シリーズ。

「男はつらいよ」シリーズが最強のマンネリだと思っていたけれどそれ以上にマンネリだったと語った裕子氏。

「男はつらいよ」は物語やエピソードが積み重なりますが、「若大将」は完全にパラレルワールド。登場人物も役名も一緒なのに、どのキャラクターも若大将との出会いから始まります。再ブームのきっかけとなったオールナイト上映の際には、途中で寝てしまったとしても、起きて話の筋が繋がるという有名な話もあるのだとか。

 

若大将と寅さんは放蕩息子であることは似ている点ですが、「男はつらいよ」は下町の情の世界で、「若大将」は良い意味でドライで都会的。寅さんは失われた情を懐かしむように、若大将は若者の憧れとなるように作られたそうです。

 

加山雄三さんは、冬は雪山にこもってスキーをして、夏は海でボートという若大将と同じ様な青春を送っていたのだとか。演技派と言うタイプではなく、身についていることをそのまま行い、演技しているのかよく分からないナチュラルな感じが憧れられる要因でもあったようです。作中で若大将は様々なスポーツに挑戦しますが、そのほとんどを本人が実演。一部どうしてもできないものはスタントマンを立てていますが、なかなかみんなができないことを何気なくこなし、アクションスターかと思わせるようなシーンがたくさんあります。加山雄三さんは長嶋茂雄さんに近い存在なイメージだというまことさん。二人とも無造作に凄いことしていて、高度経済成長の波の中で求められた万能で明るいヒーロー。加山雄三さんは「1960年代を爆進する男」というキャッチフレーズで売り出され、事実爆進しましたが、70年代に借金を抱えたり、大けがをしたりと人生が暗転。しかし、70年代中盤の再ブームから再起を果たしました。

 

「若大将」シリーズは、はじめは三作で終わらせようと予定だったのだそう。しかし、「当たるもんだから終わらせる手はない」、ということでこれだけの作数が作られました。当時の映画料金は150円ほどですが、今で言うと30億円興行にもなる大ヒット作。まだ大学進学率も高くなく、サラリーマンの初任給も然程高くない時代でしたが、どれだけの人が若大将のライフスタイルに憧れていたのかということがよくわかります。

第一作目が作られた61年はまだ若者文化も充実していない時代。ああいう青春を送りたいと思った人達が80年代後半のホイチョイ・プロダクションズで「私をスキーに連れてって」や「彼女が水着にきがえたら」でその時代流に若大将を焼き直したり、芸能界にも若大将や加山雄三さんから影響を受けリスペクトしている人が多数いると語られました。

 

若大将は憧れの象徴のようなキャラクターとして描かれましたが、正直現代にいたらモテないと思うという裕子氏。働いていた澄子さんが大学生の若大将と恋をしたように、学生さんと恋をしたいと思っていた当時の人々と、社会人の方がお金稼いでいてリードする立場という現代の感覚とは真逆。しかし当時はまだ女性は勉強しなくていいという考え方で、男性優位社会。しかしその中でもフェミニストな若大将はモテて憧れの対象でした。

しかし、若大将と澄子はどんなにいちゃいちゃしても絶対にキスをしないプラトニックさが「若大将」シリーズの特徴。5作目の「海の若大将」を撮るときに、さすがに今どきの大学生なんだから、雄一と澄子もキスくらいするしベッドインくらいするだろう、と脚本書いところプロデューサーからふざけんなと却下されたなんてエピソードもあるのだとか。脚本家は大学を出てすぐくらいから若大将シリーズの脚本を書いていたため、こんな大学生いないよな......と本人も不自然に思いながら書いていたのだとか。青大将が澄子さんを押し倒してしまうようなシーンがあるものの、一方でこの健全さが当時の憧れの青春像だったのかもしれません。

 

そんな「若大将」シリーズ全18作品は3/16()より連日、WOWOWシネマにて一挙放送!

http://bit.ly/1BShlAB

 

まことさんのベスト若大将は「大学の若大将」「エレキの若大将」「ブラボー!若大将」「帰ってきた若大将」。裕子氏も「大学の若大将」と「帰ってきた若大将」が好きだと語りました。

 

若大将の底抜けに明るく能天気な作風は今の時代に若大将から読み取るべきものだと語られましたが、60年代らしいひたすら楽しい映画をぜひ一挙放送でたっぷりお楽しみください!


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