90年代洋楽ロック考(2015/5/11配信)

2015/05/12

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今回のテーマは『90年代洋楽ロック考』
西寺郷太さん、宇野維正さん、樋口毅宏さん、東美樹さんでお送りしました!

宇野さん、樋口さん、郷太さんはそれぞれ20代を過ごした時期が90年代ですが、今回はその時代を駆け抜けた洋楽ロックに思いを馳せて語りました!

80年代は再評価の積み重ねで、一回駄作なったのがまたかっこよくなったりするけれど、90年代は意外と当時かっこよかったものがそのまま変わらずかっこよくて、評価があまり変わらないと話した宇野さん。90年代のユースカルチャーは20世紀で役割を終えて、そこから固定されちゃってる価値観が多い気がすると語りましたが、これに樋口さんも同意。90年代スターばかりのフェスのトリから同じことが感じられると語ります。

それぞれ、90年代には何をしていたか、どんな音楽を聞いていたかなどもトーク。樋口さんは「rockin'on」で勉強しながら、ストーン・ローゼズの「セカンド・カミング」で大騒ぎして、オアシス、ブラー戦争で追いついていく感じ。宇野さんは、音楽の歴史上あんなに面白い時代は69年以来だと思う、とそれぞれ90年代を振り返ります。

そこで宇野さんは「1991年が全てだった説」を提起。
91年はニルヴァーナの「ネヴァーマインド」、マッシヴ・アタックが「ブルー・ラインズ」、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの「ラヴレス」、プライマル・スクリームが「スクリーマデリカ」、日本ではフリッパーズ・ギターが「ヘッド博士」をリリースした年。88年頃から数年間のアンダーグラウンドで死ぬほど面白くなってた音楽が爆発して、メジャーのオーバーグラウンドで顕在化したのが91年なのだとか。

樋口さんも、決して回顧主義にいう訳じゃないし今の音楽も好きなんだけど、90年代って洋楽ロックの最後の百花繚乱だったし、すごい才能だらけだったなと振り返ります。

また、90年代初期はサンプリングも今より自由な風潮があって、面白いものが沢山出てきていたという郷太さん。しばらくするとライセンスが厳しくなり自分達で打ち込む世界へ突入しますが、ヒップホップ的な元々あったものを面白い見え方で自分的に換骨奪胎的に盗む面白さが最終的なところまで達したのが91,92年頃だと語りました。

そして、今回も楽曲を聞きながらの配信!
番組は黒人と白人、アメリカとイギリス、ロックとダンスミュージックなど、それぞれの混ざり方の後退の話から、ストーン・ローゼズとオアシスのお話へ。
そこでまずは、ストーン・ローゼズの『Love Spreads』と、オアシスの『WONDERWALL』をお届けしました!

『Love Spreads』はストーン・ローゼズのセカンドアルバムからの一曲で、宇野さんが90年代で最も過小評価されていたアルバムだと思うというのがこのセカンド。バンドが何を考えているか常人にはわからないという域にいる時期で、メディアと上手くいかなかったり、その後は瓦解してしまったりしますが、宇野さんが90年代の名盤に選ぶ1枚です。イアン・ブラウンのボーカルスタイルは完全にMC的で、ロバート・プラントのような歌い方とは真逆なヒップホップ的な節回し。そして歌詞も超かっこいいのがセカンド。ファーストはメルヘンな感じだったり、当時のドラッグの高揚感を暗喩に込めたりという感じだったのが、セカンドは聖書的だったり、ブラックマリアの世界観を唄っています。郷太さんも今回流した曲を聞いて、「正直セカンドは地味だって感想で当時は終わったけど、もう一回ちゃんと聴きたい」と感想を話しました。

そしてオアシスは奇しくもストーン・ローゼズのセカンドと同じタイミングでファーストアルバムをリリースし、完全に政権交代。ストーン・ローゼズは、新しいブラックミュージックを白人が作ろうとしたのに対し、音楽は好きでも然程ブラックミュージックを聴かないのがオアシスのノエル・ギャラガー。同じマンチェスターから出てきた国民的バンドで、ギャラガーもストーン・ローゼズへの愛情を持っているにも関わらず、引き継がれたように思われたこの二つのバンドも、聴き比べると意外に全然違うんだということが感じられました。

そして、郷太さんが大好きだというニルヴァーナ、逆に何もわからないというレディオヘッドについてもトーク。
ニルヴァーナは『Lithium』もお届けしました!
2000年代にシアトルに行った郷太さん。行った時は夏で街並みも綺麗な印象を受けたそうですが、住んでる人のお話から、とても鬱々とした季節が続くことを聞き、カート・コバーンの天才さに気付いたのだそう。音楽を聴いていても、ともかく曲が良いし、音楽に真摯に向う愛が凄く伝わる人で、ポール・マッカートニーやスティーヴィー・ワンダーに連なる天才メロディーメイカー。また当時の音楽シーンについても、シアトルで良いバンドが出てきて有名になり凄いことやった有名になったことで、俺たちにも出来るんじゃないかという気持ちが地域の仲間にも伝播し、追いかけるように同時多発的に覚醒していくようなことがあったんじゃないかと推測。宇野さん、樋口さんはもしカート・コバーンが亡くなっていなければ、あと何年か活動していれば、90年代のアメリカのロックも全然違っただろうと思うと想像。

レディオヘッドは世の中が変わっていくのを感じたという郷太さん。
美樹ちゃんもロックにどっぷりはまるきっかけとなったという「OKコンピューター」は、出た時は凄い衝撃がありましたが、その前の「ザ・ベンズ」から「OKコンピューター」までには音楽的な飛躍がありました。オアシスがグルーヴもなくしてビートルズとの太いつながりだけを糧にユニオンジャックを振っていたとすると、レディオヘッドはそれに対してイギリスのプログレッシブロックの現代版としての役割があるという宇野さん。「ザ・ベンズ」から「OKコンピューター」の違いはリズムにあって、1度オアシスによってイギリスのロックバンドにリズム音痴の時代が来たけれど、「OKコンピューター」によってレディオヘッドはリズムを取り戻したのです。宇野さんは狂信的なほどのオアシスファンですが、どちらかというと偉大なのはレディオヘッドで、個人的にはレディオヘッドは当時以上に凄いと思わざるを得ないのだとか。

そして最後は樋口さんオススメのウィーザーの『pink triangle』 をお届け!
樋口さんが一番好きなというのはトロントのスタジオライブでのバージョン。今回お届けしたのよりちょっとテンポが遅いのだそうで、これを聞いてウィーザーのファンに。さらに、これを弾きたいがために全く弾けなかったギターを買って弾けるように練習したのだとか!

今回のバンドだけでなく、ペイヴメント、ビースティー・ボーイズ、ジェフ・バックリィ、クーラ・シェイカー、ナイジェル・ゴドリッチ、プロデュースの裏側、などなどもっと話したい人もテーマもあるのですが、今回はここでタイムアップ!
90年代は本当に特別な時代。まだまだ全然語り足りないということで、第二弾に期待です!

WOWOWでは【オレたちの洋楽オールナイト生放送!】を5/15(金)よる10:00~オンエア!
3回目となる今回のテーマは『春だ!ロックだ!ベスト・ソング30』!
特設サイトでは皆さんのリクエスト募集中!皆さんの投稿が番組で読まれるかも?!
ぜひ特設サイトから投稿を!

本日のぷらすととあわせてお楽しみください!

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