10年代の若者邦画(2015/5/26配信)

2015/05/27

10年代の若者邦画_re.jpg

今回のテーマは『10年代の若者邦画』
中井圭さん、松崎健夫さん、松居大悟さん、早織さんでお送りしました!


この日は映画監督の松居大悟さんがぷらすと初出演!!飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中の松居監督。以前よりぷらすとのことはご存じいただいていて逆オファーももらっていたのですが、満を持しての登場です!


まずはそれぞれ最近観た映画についてトーク!

「セッション」「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」「フレンチアルプスで起きたこと」「マッドマックス 怒りのデス・ロ-ド」「ピッチ・パーフェクト」「きみはいい子」「イニシエーション・ラブ」などなど。松居さんからは監督ならではの技巧的な目線についてもお話しいただけました!

そして、松居監督の最新作「私たちのハァハァ」も若者を主人公にした映画ということで、まずは作品のお話を伺いました!

本作は福岡にいる4人の女子高生が、東京のバンドを見にいくためだけに自転車で東京を目指すロードムービー。松居監督は製作にあたり、4人の中での物語を丁寧に描きたかったのだとか。

「旅の中で怖い人に絡まれたりする事件はいくらでも起こせて、その方がドラマ的な振れ幅は大きくなるかもしれないけど、でもそれって現実味がない。4人は初期衝動で出発しちゃうけど、とにかくバンドが死ぬほど好きな子と、それほどでもないけど4人で一緒にいたいから行く子など、それぞれの好きにも幅があって、それで歯車が狂ったりするようなドラマの作り方を意識している。」と語りました。

ニコ生でも「リアルだわ」などのコメントが寄せられましたが、リアルさは松居監督も意識されたそうで、それはキャスティングにも表れています。 


携帯があるからなんとかなるよ、とふわっと自転車で出発しちゃうのも今っぽさのひとつ。

健夫さんも昔自転車で旅に出たことがあるそうですが、その時とは情報の得方やそれに伴った感覚の持ち方も違い、映画での描かれ方や物語のポイントも変わってきていると話します。

中井さんは淡路島へ、早織ちゃんは鴨川北上を自転車でしたことがあるそうで、それぞれの思い出を語りつつ、早織ちゃんは自転車が消えてないのがいいなあとしみじみ。同じツールも、その時代に合わせて描かれ方が変容していっているのです。 


そこで、特にここ5年で若者を取り巻く環境の大きな変化として挙げられたのがSNSの存在。

ロードムービーでもどこに行ったかが重要ではなく、そこで写真を撮って拡散したり、人気者になったり、いかに自分がそこにいるかを伝えて自分の背中を推そうとするかや承認欲求に物語のポイントが変わってきている気がするという松居さん。中井さんも、美味しいごはんを食べて良かったという感情より、美味しそうな写真を撮ってSNSにアップすることで終わって、目の前にあるものでないものに触ろうとするのが今の傾向じゃないかと話します。

mixiが始まったのが10年前くらいで、TwitterやFacebookがその後に始まり、ここ数年ではスマートフォンも一気に普及。さらに、東京に限って言えば地下ですらどこに行っても電波が繋がる状況。

どこにいてもSNSやネットワーク上で常に人と繋がっていられる状況を、寂しいと思うか楽しいと思うかは人それぞれですが、実際に会わなくても誰かと繋がっている可能性がある社会になったのがここ5年くらいのこと。健夫さんは自主映画は半径5m以内しか描いてないと言われていたのがもっと身近な範囲になっていることを例に挙げ、社会の変化の影響と反動を話しました。


さらに松居さん曰く、女子高生は一日平均7時間スマホを触っているのだとか!「ワンダフルワールドエンド」を製作した際には、若者の情報処理能力が長け過ぎていると感じ、情報量の多さや処理の間合いの生理的感覚に挑んでいかないとダメだと感じたのだそう。

また健夫さんは、情報処理能力の速さはあるけれど、提示されたものへのプラスアルファでの思考や、色んな問題があるときに一つの見方しかできない人が多いと提起。さらに、個々がオンリーワンであることを認めていく社会になっていて、それはいいことだけれど、自分と違うものは認めないと硬直化してきているところもある感じがすると語りましたが、それは映画においてもあてはまること。

SNSの普及以前は自分の感想を主張したり話し合う場も一緒に観に行った人との間くらいだったのが、SNSに乗せて発言し、誰かの意見を目にすることができるように。趣味嗜好があるのは良いけれど、自分が選んで作ったタイムラインの中だけで、嫌いなものを貶し、好きな物だけを愛する傾向が凄く強いと語られました。


さらに段階を踏まずに大きな情報がおりてきて知った気になったしまうことも情報過多の問題点。それを踏まえ、中井さんはランキングの功罪についてトーク。ランキングは効率的でインスタントでとても重宝されているけれど、大事なのは何故それをランキング内に挙げたのかという思考の部分。ランキングはニーズもあるけれど、その行間や結果に至るまでのプロセスが、映画を読み解く上での考えの助けになるからとても重要だと語られました。


そして、皆さんのここ5年の青春をテーマにしたオススメ邦画を発表!

松居監督は、言葉にできないけど好きという感情が前に出ているのがポイントということで「私の優しくない先輩」「ヒーローショー」「横道世之介」をピックアップ!

早織ちゃんはぜひ見てね!ということで出演作の「マイ・バック・ページ」「旅立ちの島唄~十五の春~」「百円の恋」をオススメ!

健夫さんは若手の俳優発掘になるのが青春映画の良い面だとし、学園物に絞って「桐島、部活やめるってよ」「告白」「アバター」「大人ドロップ」を紹介。

中井さんは監督の作家性に注目しているそうで、「ももいろそらを」「ばしゃ馬さんとビッグマウス」「桐島、部活やめるってよ」を挙げて頂きました!


さらに、これから先5年で注目している俳優さんも発表!

松居監督は理屈じゃなく感覚的に惹きつけられるという渡辺大知さん。健夫さんはインディペンデント映画出身の特徴を踏まえて、松岡茉優さん、武田梨奈さん、未来穂香さん。早織ちゃんは、一見大人しそうに見えるけど内包してる感情の分厚さがものすごいと中井さんも評する清水くるみさんが個人的にファンなんだとか!


果たしてこの後の若者邦画はどうなっていくのでしょうか?この後の20年代がどうなっていくかは、今の映画シーンに注目です!


監督にフォーカスを当てたり、松居監督の同世代目線も語って欲しいし、第2弾も開催したいね!ということでこの日はお開きになりました~


WOWOWでは映画「愛の渦」を6/6(土)よる11:30~放送!


そして、松居監督の最新作「私たちのハァハァ」は9月公開!

オフィシャルサイトでは予告編もご覧いただけます!

公開をお楽しみにー!

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