イタリアンエロスの世界(2015/5/20配信)

2015/05/27

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今回のテーマは『イタリアンエロスの世界』
サンキュータツオさん、添野知生さん、松江哲明さん、海下真夕さんでお送りしました!


エロスをテーマにこれまであまり話してこなかったぷらすと。イタリアンエロスを深掘りしつつ、世代別のエロ問題も赤裸々に語っていただきました!


ぷらすとガールズの中でエロ担当の海下ちゃん。かねてからエロの回を切望していただけに冴え渡るコメントを連発。そんな海下ちゃんが観た「青い体験」「流されて...」の感想から、ぶっちゃけトークが炸裂!海下ちゃんの発言に一同固唾を呑みコメントが止まった瞬間もあったのでしたw 


番組前半まずは皆さんが最初に体験したエロ画像についてトーク。

若い頃はエロ本が空き地に捨ててあったり、自販機があったりとエロ本文化があったとタツオさん。同世代の松江さんもエロ本の思い出エピソードを披露。二人より少し上の世代の添野さんが挙げたのは、街中に普通にあったポルノ映画の立て看板。そして海下ちゃんは小学生の時に読んだ同人誌、と世代によって様々なあるあるが語られたのでした!


今回WOWOWでは「青い体験」をはじめイタリアンエロス5作品を特集で放送。そこで放送作品をふまえつつイタリアンエロスについてトークを展開していきました。

イタリアンエロスの映画の70年代ブームについては分厚いイタリア映画史の本を読んでもハッキリとはわからない、でも現象として確かにあったと添野さん。

ハリウッド以前のサイレント時代あたりに一大ブームがあったイタリア映画。その頃から「ディーヴァ」として女性をスターにして崇める傾向がありました。女優たちをイタリア国内の映画で育てて海外に出す、ハリウッド映画に出るような大スターにするといような一つの流れがあり、基本的に女性の健康なエロディシズムを賛美しようという考えのもとに作られていたのだそうです。


そして戦後、フェリーニやヴィスコンティなどによる国際映画祭で通用するようネオリアリズムな映画とは別に、庶民の風俗映画が連綿と作られました。これらの作品はほぼ批評の網にかからない上に、海外で上映もされないためずっと無視されてきたのでした。

さらに映画がテレビに押され斜陽になってきた時にエロの方向に行かざるを得なかったこともあり、これらが合わさって1970年くらいにブームになったのではないかと考察。


イタリアンエロスの代表作、世界中で大ヒットした「青い体験」。

この作品について「エロだけど手法としてはホラー映画ではないか」と発見したタツオさん。「ジャーロ」という殺人スリラーの伝統が60年代にあったイタリア映画。1973年に制作された「青い体験」もちょっと異常心理ものに近く、最後の方のシーンは完全にジャーロ、と添野さん。「カメラが主観になって犯人・男の視点で女性を追いつめている」と松江さんも指摘したのでした。


「青い体験」のカメラマンは「地獄の黙示録」「ラストタンゴ・イン・パリ」も撮っている超一流のヴィットリオ・ストラーロ。なんと「青い体験」は「ラストタンゴ・イン・パリ」の後に撮られた作品。「物語とか話はベタだけど、作っている凄い人が本気出して、ジャンルに向かっているから映画としてエネルギーがある。だから今観ても面白いし、映画の本質だと思った」と松江さん。海下ちゃんが心の解放を感じたという追いかけるシーンについても「カメラがやっぱり怖い。映画撮ることをシュートといって撃つという意味があるけど、すごい凶器になっている」と語られました。


この頃のイタリア映画の特徴は、まず音楽がクオリティー高くて綺麗ということ。どんなに悲惨なことをやっていても「人間って馬鹿だよね」っていうところに落ち着いて生まれる無常感がたまらない、と松江さんは魅力を挙げました。

そして、常に階級闘争の要素を含んでいることも特徴のひとつ。ブルジョワのお父さんとお手伝いさんの立場が逆転する話の「青い体験」はイタリア映画史の本によると階級闘争の映画とされているのだそうです。


イタリア映画は1960年代にもピークを迎えます。アメリカ資本が入ってきて、マカロニウエスタンで成功。しかしアメリカのメジャー映画会社は大作じゃ儲からないと引き揚げてしまったためで70年から斜陽に。

ハリウッドのピークは30,40年代ですが、日本とイタリアは50,60年代がピークで70年~斜陽になっていくのでした。

タイミングと言い、同じ敗戦国ということで日本の映画と凄く似ている、と添野さん。

エロとバイオレンスが作られたことも似ているのだそうです。


そんな時期に生まれた「青い体験」。続編の「続・青い体験」の話から添野さんに「艶笑コメディ」というジャンルを教えていただきました!

エロは笑えるものが好きという添野さん。当時の流行歌が使われていて、地に足がついている感じがする艶笑コメディは、ベタで映画史に残るようなものではないけれどそれがおもしろい!暗い話の方が作家性を出しやすいため、どうしても暗い話の方が作られる傾向にあるそうですが、エロは笑いに結びつけて欲しいと語られました。


全世界的にエロスな映画が増えた中で最初のヒットになった「青い体験」はその後名作に。

ここで添野さんから名作エロス映画を3本紹介していただきました!

『毛皮のヴィーナス』1970年 監督:マッシモ・ダラマーノ

『フェラモンティ家の遺産』(沈黙の官能)1976年 監督:マウロ・ボロニーニ

『スキャンダル・愛の罠』1985年 監督:ジュゼッペ・パトローニ・グリッフィ


イタリアのエロ文化ではエロ漫画も60年代後半~70年代前半にかけて流行。

このムーブメントの代表的な作家がミロ・マナラ。イタリアンエロスの映画と同時期に出てきた彼は同じようにブームになったのでした。添野さんに紹介していただいた「ガリバリアーナ」は日本語版も出ているそうなのでご興味ある方はチェックしてみてください!


番組の後半はエロスものベストムービーについてトーク。

まず今回放送の「スキャンダル」を挙げた松江さん。「社会が戦争に向かっていって死が近い状況の中で、生を実感する方法がエロス、というところが良かった」と語りました。

また本作は「青い体験」のカメラマンでもあるヴィットリオ・ストラーロが参加。光と影で映像を作る彼について「普通の商業映画や、大きい映画だったら許されない撮影、実験的なことをやっている。できるならきれいな状態のフィルムで観たいと思った。」と映像作品としての面白さも教えていただきました。

他に「日本の特徴だと思うけど、エロにプライドを持ってやっているのが好き」と神代辰巳監督の「黒薔薇昇天」や、今村昌平監督の「エロ事師たち」など日本の作品も紹介。


添野さんはアルベルト・ラットゥアーダ監督の「今のままでいて」をピックアップ。

マルチェロ・マストロヤンニ、ナスターシャ・キンスキー出演で、ある種中年男の願望充足映画という本作は今見てもグッとくるのだそうです。

こちらもWOWOWの放送作品とあわせて、ぜひチェックしてみてください!


番組最後は世代を超えたエロトーク!AV見るか問題、「コマンドー」でまさかの編集技術を培った松江さんのお話、添野さんが昔住んでいたアパートの大家の息子のエロ本話、海下ちゃんのケーブルテレビのプレビュー画面の話など、エロトークは尽きず...来場者も2万人を超える大盛り上がりの配信となりました!

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