クールジャパンってどうよ?(2015/5/29配信)

2015/06/01

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今回のテーマは『クールジャパンってどうよ?』
速水健朗さん、松谷創一郎さん、堺三保さん、梨衣名さんでお送りしました

クールジャパンと言われて久しいですが、色んなものがごっちゃになっているという堺さん。そこで番組はまずクールジャパンの定義と分類整理からスタート!
堺さんが分類したクールジャパンは大きく分けて3つ。

①外国の人が日本に来て感動した物事のこと。
②クールジャパンという名前で経産省や文科省が行っている政策のこと。
③日本のアニメや漫画が海外で儲かったらいいなあと思っている、実際に製作を行っている人達。

これらはそれぞれ思惑が違います。1つ目で重点を置いていることは主に生活習慣や食文化であって、漫画やアニメはその次点。②でも、経産省はクールジャパンで外貨を稼ぐこと、文科省は文化を海外に紹介することを目的としているので政府間でも違いがあります。③が話題になりやすいですが、それも政府が積極的に取り組もうとしているからこそ。

松谷さんは、クールジャパンとは広報文化外交政策であり、文化を発信することで国のイメージを良くすることが本来の目的だと話します。

文化を使って国のPRをするということは日本だけではなく、外国でも行われていることです。
クールジャパンと言う言葉はもともとクールブリタニカからきていて、最初にクールジャパンと言う言葉を使ったのもイギリスのジャーナリスト。
そこで、イギリスはトレインスポッティングの影響やブレア政権下のクールブリタニカ、アメリカはハリウッドの映画史を踏まえて、コンテンツ輸出について語られました。

日本からの輸出で大きく成功したのはポケモン!
ポケモンは映画第一弾をアメリカで公開したところ大ヒット。堺さんはその翌々年くらいのサンディエゴのコミコンで、ロサンゼルス中で道端の土産物屋でポケモンを売っていたのが物凄かったと当時を振り返ります。
クールジャパンでは押井守監督や宮崎駿監督のイメージもありますが、実は圧倒的数字を持っているのがポケモン。
日本のコンテンツが一番アメリカで売れていた時代の収支で、ポケモンが日本の収支に占める割合は約半分。次点で遊戯王があって、後はその他いろいろが少し。
ポケモンはゲームとアニメと漫画とグッズ、とメディアミクスが上手くできていて、今これと同じ方法論でやっているのが妖怪ウォッチで、既に韓国では大ヒットしています。
「え、そんなものが?」というようなコンテンツの方がお金になることもあるという堺さん。日本のコアな作り手に期待をかけられていますが、お金を儲けたいなら今なら妖怪ウォッチの売り込みに力を入れるなど、マスな物がもっと売れるように輸出するべきだと語られました。

番組中盤からは映画産業にフォーカスを当ててトーク!
誰もが狙う市場はアメリカですが、日本が映画の輸出を考えるときに、アジアもとても重要なマーケット。
中でも韓国のマーケットは世界でも5番目くらいと大きく、1人当たりが映画を見る本数も世界で一番多く盛り上がっています。

日本の作品は良くも悪くもガラパゴス化していて、何を輸出するのかということも大切なことですが、問題は販路を獲得する事。どうやって売るかということは大事で、映画の場合は配給がつかないとどうにもなりません。
松谷さんは「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のエグゼクティブプロデューサーの方へのインタビューの話を基に、プラットフォームを作ることの大切さを話します。そこで、中国や韓国が今やってることを見た方がいいと提起。中国は今、青島にアジアのハリウッドを作ろうとしていますが、青島という場所にも意味があります。それは日本と韓国に近いから。これに一同「なるほど~」と声を揃えます。

そして今回も恒例の松谷さんデータが登場!各国のマーケットについて語られました。
まずは5作品の世界市場のグラフを見ながらトーク。
ハリウッドにおいては、国内だけでなく海外でも撮っていくことが大切になっていて、「トランスフォーマー/ロストエイジ」での中国シェア、「パシフィック・リム」でのロシアシェアから、世界市場をターゲットとしていることが見受けられます。
このフリップのように中国・韓国・ロシアが市場のシェアを占めることは、20年前はマーケットではあり得なかったこと。
ハリウッドのターゲットが昔はヨーロッパ・北米・日本だったのが、20年間の間にヨーロッパ・北米・東アジアへと広がったのです。

そこでポイントとなるのがソフト・パワー。
学者ジョセフ・S・ナイ曰く、「ソフト・パワーとは自国が望む結果を他国も望むようにする力であり、他国を無理矢理従わせるのではなく、見方につける力」のこと。ソフト・パワーの魅力は価値観や文化に魅力を感じてもらって、ものごとを売っていくこと。経済力や軍事力を指すハード・パワーに対する言葉で、軍備を持つのと同じ効果をソフトウェアでもできるということなのです。
ソフト・パワーは文化コンテンツを使って国の魅力をいかに高めるかという側面があるため吸引力を持っています。その力に中国韓国ロシアはどの程度影響されているのか、各国の興行収入ランキングをチェックしました!
中国は外国映画の公開規制があるため自国映画もそれなりにヒット。一方、他国と共同制作で中国映画として公開する文化外交交渉も行われています。自国映画が強いのは韓国。映画のレベルも高く成熟していて、みんなが映画を見ているからこそ、口コミの広がりが興行成績にリンクするのではとも語られました。一方、上位20作中19作をハリウッド映画が占めるのがロシア。ただ、自国映画が強いのは日本・中国・韓国・インドくらいで、ハリウッド映画が席巻してる状況はフランスやイギリスも同じで、ロシアに限ったことではありません。

そして、今後のソフト・パワーについて重要なのが2020年の東京オリンピック。
アメリカのソフト・パワー戦略で一番の売りにしたのは民主主義。じゃあ日本は何を売りにするのかは、平和だと思うという松谷さん。堺さんもオリンピックで海外の人が日本に来たときに、平和で皆がお互いに親切しあっている日本の印象を植えて帰ってもらうのが最大のクールジャパンだと思うと話します。
クールジャパンはコンテンツを中心に語られることが多いですが、サービスも含めて無形なものを売ること。治安もまさにサービスなのです。

今回梨衣名ちゃんはクールジャパンに興味をもって、恋愛シュミレーションゲームをプレイ!さらにメイドカフェへも通い、こんなに女の子にも優しく接してくれるんだと感動してはまってしまったのだとか!中国の富裕層向けに輸出しちゃう?それ儲かるんじゃない?なんて話も飛び出ましたw
また、中国の映画市場が急に上がってきたのは、3Dに変わったことで海賊版が作れなくなったからじゃないかとも考察されたのでした!

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