21世紀のヤクザ映画(2015/8/5配信)

2015/08/07

21世紀のヤクザ映画_re.jpg

今回のテーマは『21世紀のヤクザ映画』
立川吉笑さん、松崎まことさん、梨衣名さんでお送りしました!

時代にあわせて様々な変貌を遂げてきた任侠映画。変わらないこと、そして、変わり続けるその世界観に迫りました!

ヤクザ映画は時代劇→任侠→実録、の3つの段階を辿ってきていると言うまことさん。
強気を挫き、弱気を助ける。社会からはみ出しているけれど、反権力で庶民の味方な侠客を主人公にした物語が時代劇で流行しました。この構図がそのまますり替わったのが任侠映画。時代劇を定番ものとして時代劇黄金時代を東映が築きましたが、昭和30年代後半に東宝で黒澤明監督が「用心棒と椿三十郎」を作り、初めてリアルな人を斬る・血が出るといった演出をします。時代劇映画が下降したこと、テレビの人気が上がったことが重なり、時代劇はテレビへ。そして映画は任侠映画が作られるようになります。

町の人々を守る正義のヤクザが、それを挫こうとする悪いヤクザに邪魔をされ、手出しすることを我慢するも最後には爆発して悪をぶった切る。この任侠映画の反体制・反権力的な構図は、当時の学生運動や安保闘争が盛り上がっていた時代や社会の空気にぴったりフィットして隆盛を誇りました。

とはいえ、ブームはやはり長くは続かないもの。折しも、学生運動と任侠映画はほぼ同時に衰退していきます。
次に出てきたのが「仁義なき戦い」に代表される実録もの。この映画は反権力や反体制はそんなに甘いものじゃないと任侠映画に気持ちが乗らなかった深作欣二さんが監督を、そして、任侠映画の王道には上手くなじまなかった菅原文太さんが主演を務めました。映画界のはぐれ者コンビは、ヤクザの礼賛ではなく、日本の権力抗争や戦時の無責任体制も含めてぶった切り。
東映としても、任侠映画で培った道具立てを使えるし、任侠ファンのシフトチェンジも可能。また同時期には事実をベースにした作品である「ゴッドファーザー」のヒットもあり、実在の人物をモデルにした作品や取材を行った実録作品が作られていったのでした、

しかし、ヤクザ映画の黄金期は70年代終わりごろに終焉を迎えます。
その後の80年代以降は「極道の妻たち」「ミナミの帝王」などのVシネマへ移行。一大鉱脈であったヤクザ映画が下降はしたけれど、ノウハウはあるので何とかしたい、ということとレンタルビデオブームが重なり、マーケットを広げるためにもビデオ専用の映画が作られたのです。

では、21世紀のヤクザ映画はどうなったのか。
任侠映画は時代とマッチしたからメインストリームにいましたが、今は時代が求めているものは違うジャンルなのかもしれません。東映のブランドイメージも変わってきています。

そんな中でも、ヤクザ映画を作り続けているのが北野武監督。
89年に「その男、凶暴につき」でデビューした北野武監督の作品は、17本中10本がヤクザ絡みのお話。「ソナチネ」の様な内省的な作品もあれば、「アウトレイジ」のような娯楽系作品もあります。
北野監督がヤクザ映画にこだわるのは、みんなが知っていそうで知らない世界だからこそ、極端な設定や自己表現を実現しやすいことや、今ヤクザ映画が少ない事へのノスタルジーもあるのかもしれません。

この他にも、「任侠ヘルパー」の様に任侠の構図を利用して現代にマッチさせたり、「地獄でなぜ悪い」や「極道大戦争」のようにヤクザをアイコンとして生かす映画も作られたりしています。
情の描き方は人情、愛情、など、様々なジャンル・設定で違った描き方が可能。だからこそ、今にフィットさせて任侠映画の情を貫いて描くと、大ヒット作が生まれる可能性もあるかもしれません。

WOWOWでは≪「アウトレイジ」スペシャル≫と題し、8/14(金)~シリーズ2作を一挙放送!

今回が初めてのヤクザ映画体験だった吉笑さん・梨衣名ちゃんが、面白いし見やすかったと話したように、ヤクザ映画を楽しく観客にアピールすることを徹底研究されているのがこのシリーズ。

また、さらに任侠映画を楽しみたい方は、当時のスター高倉健さんや菅原文太さんの出演作や、まことさんオススメの韓国ヤクザムービーを楽しむのもオススメ!
WOWOWでは≪映画俳優 高倉健≫と題し、高倉健さんの名作選を放送!
任侠映画もラインナップされていますので是非チェックしてみてくださいね!
ラインナップはコチラ

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