俺と潜水艦(2015/10/1配信)

2015/10/02

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今回のテーマは『俺と潜水艦』
サンキュータツオさん、国井咲也さん、浅賀優美さんでお送りしました!

10月スタート!ということで、2011年10月に始まったぷらすとは、この日から5年目に突入しました!!!
ご愛顧頂いている皆様、ありがとうございます!今後とも、WOWOWぷらすをどうぞよろしくお願い致します!

さて、今回はかねてより「潜水艦が最強である」と公言してきた国井咲也さんをお招きしてじっくりたっぷり潜水艦トーク! ホワイトボード持参で直筆の図も交えながら披露される、知らなくても生きて行けるけどワクワクするような知識の数々。「ここテストに出るよ!!!」と言いながら超専門的かつマニアックなトークで国井さん無双回となりました!

国井さんが潜水艦を最強だと考えるのは、そのステルス性が理由。
戦略上は見つからなければ相手は防御できないという考え方であり、どこにいるのかわからないところから攻撃することをできるのが潜水艦。ミサイルのプラットフォームとして最適なのです。

とはいえど、潜水艦と一口に行っても種類は様々。WOWOWのオリジナルドラマ「連続ドラマW 海に降る」の題材である「しんかい6500」を含む探査船などもありますが、今回は軍備を持った潜水艦をメインにお話していただきました!
 
時代によっても差がありますが、第二次世界大戦や古い時代を描いた映画で良く見られるのがUボートとくくられるタイプの可潜艦。推進機関はディーゼルエンジンとバッテリー。潜ることもできる、ということは逆説的には海上に出ていることの方が多い船で、銃座などもついていて波の上からは普通の船に近い印象のフォルムです。

そして推進機関の進化によって生まれた、潜水艦の中でも最強で恐ろしいものだというのが原子力潜水艦。
Uボートで用いられたディーゼルエンジンを動かすには空気が必要。そのためには、シュノーケルシステムという呼吸器官を海面に出して空気を取り入れる必要があります。
しかし、海面から見えているということはステルス性に劣るということ。
その従来の動力機関に対し、原子力が優れているのは呼吸の必要がないから。人の酸素は原子力が分解するので、乗員の食糧さえ確保できれば、20年、30年と潜り続けていられるのです。

原子力潜水艦は大きく分けてSSN、SSBN、SSGNの3種類。SSはサブマリン・シップの略、Nはニュークリアパワー(原子力)を表します。
SSNは攻撃型原潜、SSBNは戦略型原潜と呼ばれるもの。爆撃をするのに大きい爆弾を使いたいけれど、でもそれを運ぶためには体も大きくなってしまう。それを守るために小型で小回りが利く感を配置しましょうという戦略があって、SSBNは核ミサイルをいっぱい積んでいる大きい艦。そして、SSNはその周りに配備されてSSBNを守る小型艦です。
そして、SSBNとSSGNの違いは積んでいるミサイルの差。SSBNは弾道ミサイルを、SSGNは巡航ミサイルを積んでいます。80年代後半頃から軍縮になり、核兵器を減らそうという中で、SSBNそのままでは条約上まずいのでミサイルを減らそうということに。弾道と巡航は簡単に言うと飛距離と飛び方に違いがありますが、巡航ミサイルも核武装が可能なことを考えると差がないことや、純然たる核兵器である弾道を減らせばいいんでしょ?と言い張って巡航を配備するなど、政治的な解釈の違いもあります。

さらに、潜水艦のステルス性を最大限利用した機能として、ドライデッキという機関もあります。これは潜水艦の背中についているシェルターで、潜っている状態のまま特殊部隊を戦地に送り込みたいときなどに使うもの。ただの普通の入口では艦内に水が入って沈んでしまうので、その出入りを容易にしたのがドライデッキなのです。
また、その進化系とも言えるのがロックインロックアウトチェンバー。ドライデッキ・シェルターのように外にくっついている状態ではなく、出入り口が船内に作られているのです。

視覚的に見えないということは潜水艦の強みですが、潜水艦で非常に重要なポイントとなるのが音!
海の中は音が支配する世界。進路も相手との距離も攻撃するかどうかも音で判断するのです。そのため、音紋という音のデータを蓄積するための任務も存在します。
進路を決定づけるためにヘッドホンを付けて海の中を見張る重要なポジションがソナー員。
ソナーは音を探知するためのレーダーの事。種類は、パッシブ・ソナーとアクティブ・ソナーの2種類。パッシブ・ソナーは周囲に何かかいないか聴音するもの。そしてアクティブ・ソナーはレーダー音を自ら発して、その反射を聴音するもの。反射を調べるので、相手との距離も明確に知ることができますが、でもそれはつまり相手にもばれるということ。相手に魚雷を撃つために距離を正確に知りたいときにしか使えません。もしそれで音を発信したにもかかわらず相手がいなかったら、自分が窮地に陥ってしまうということも・・・!

また、調査船などには窓が付けられますが、軍事目的の潜水艦に窓はありません。なぜならでっぱりやへこみで水流が変化して音が出るから!もちろん物理的に危ないという理由もありますが、音を発するのを一番嫌がる潜水艦においては、できるだけのっぺり平らであるほうがいいのです。

さらに、潜水艦はプロペラを回して動きますが、そのプロペラに水流が当たってできた泡が割れる音も気になるポイント。その音をどうにかして解消したい、ということでプロペラの先端を後ろにしたのがハイスキュードプロペラ。これは扇風機にも使われていて、如何に音を小さくするかという技術のひとつです。
そして、フィンの周りに囲いを付け、そこから水流を流すことで音を出にくくするのがポンプジェット・プロパルサー。動力により向き不向きがあるので滅多に見られませんが、新しい技術のひとつです。

そして最後は、潜水艦マスター・国井さんが選ぶ『心に残る潜水艦ベスト3』を発表!!
第3位はビクターⅢ級。
1983年に事故を起こしたソ連の原潜で、ソナーを繋ぐ紐がプロペラに絡まって動けなくなってしまい、どうしようもなくなって浮上したところ、アメリカ海域ぎりぎりの沿岸部に挙がってしまって大騒ぎ。

第2位は映画『レッド・オクトーバーを追え!』。
潜水艦の特殊な環境下が舞台に繰り広げられる心理戦・密室劇の面白さにプラスして、原潜同士の魚雷を撃つ・撃たないといったアクションの魅力でも突き抜けた感があり!しかも普通は中々見られない急速浮上が見られるのも潜水艦マニアとしてはポイント!

そして栄えある第1位はDSRV!!
DSRVは沈没した潜水艦の乗組員を助けるために開発された艦。正確には潜水艦というより潜水艇の部類だそうです。
潜水艦が潜るのは大体100~200m、深くても500mほど。DSRVは1500mぐらいまで潜ることができるので、運よく沈没艦が1000mあたりで止まっていれば助けることができるかもしれません。そこで探査船をベースに救助用ビークルにしたのがDSRV。艦を引き上げることは無理なので、ハッチをくっつけて人が移動できるようにしています。
DSRVに載れるのは最大25人ほど。大体潜水艦1つに130~150人ほどが乗っているので何往復か必要ですが、その用意があるか無いかは大きな差なのです。

この他にもロサンゼルス級などのクラスの話、AIPや燃料電池と言ったその他の推進機関、潜水艦の歴史、原子力潜水艦の問題点など興味深いお話がいっぱい!ニコ生の皆さんからの質問にも答えて頂きました!
ドライデッキ・シェルター、ポンプジェット・プロパルサー、ロックインロックアウトチェンバーなどなど、口に出して言いたい潜水艦用語がいっぱい出た今回の配信。皆さんはいくつ覚えられましたか?
ちなみにあさがゆちゃんの心に残った潜水艦用語は「ビクターⅢ級。みなさんの心に残った潜水艦用語も教えてくださいね~!

WOWOWでは、有人潜水調査船「しんかい6500」の日本人初となる女性パイロットが神秘的な深海の世界に挑む、海洋ロマン溢れるヒューマンドラマ【連続ドラマW 海に降る】が10/10(土)スタート!
第一話は無料放送です!
番組オフィシャルサイトはコチラ

今回のぷらすととあわせてお楽しみ下さい!

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