映画監督と考える映画の現場(2015/11/10配信)

2015/11/12

映画監督と語る映画の現場_re.jpg

今回のテーマは『映画監督と考える映画の現場』
中井圭さん、菊地健雄さん、二宮健さん、早織さんでお送りしました!

この日のゲストは映画界の明日を担う監督たち!
彼らはいま何を考え、どのような思いで現場に立っているのかを語りました!

≪菊地健雄監督作「ディアーディアー」≫
(*予告編や作品紹介はコチラから⇒http://bit.ly/1MTHYe1)
現在公開中の「ディアーディアー」は菊地健雄監督の長編デビュー作。とはいえ、菊地監督は数々の名だたる監督たちの助監督を長く務められていて、その歴12年。それも踏まえて、「ディアーディアー」は上手すぎるという中井さん。学生映画や1作目では、感情を勢いに乗せたり、思いの丈をぶつけたり、と言った作品も多い中、「ディアーディアー」はそれらとは全然違うタイプで、名刺代わりとして強烈なパンチをかます1作。批判というわけではなくて、12年のキャリアの中で様々な監督に出会い、多くの現場を経験してきたことが上手さに繋がっているとだろうと話します。一方で、監督と助監督は違うことだと思っているから、気持ちはフレッシュだったという菊地監督。今までついてきた監督のやり方の良いとこ取りをしてもきっと失敗してしまうから、縮小再生産にならないために、まずは一度見てきたものを忘れるところからやらないといけないという思いがあったそう。でも、キャストもスタッフも、12年で出会った人達の力を貸してもらえて作ることができたし、映画はそういうトータルの力でできていくので、12年やったことは無駄にならなかったかなと語られました。

≪二宮健監督作「SLUM-POLIS」≫
(*予告編や作品紹介はコチラから⇒http://bit.ly/1MTHYKW)
現在は札幌で公開中の「SLUM-POLIS」。これは今年9月から劇場公開が始まった作品ですが、もともと大阪芸術大学の卒業制作で作られたもの。卒業制作で扱われるテーマは、"身の回り半径5m"のことが扱われることが多いと言われますが、「SLUM-POLIS」はもっとスケールが大きく、画作りやイメージの持ち方をはじめ、卒業制作のクオリティとしてはずば抜けていると中井さん。これを受けて二宮監督は、「『SLUM-POLIS』は、結果抜きん出ていると言ってくれる人がいるけれど、敢えて言うなら、誰でも頑張ればできると思う」と話します。それは、学生映画は誰にも頼まれていないのに撮るものなのだから、学生映画が面白くなければ、という思いから。「卒業制作のつもりでは作っていないし、学生映画だからという言い訳もしたくない。実際、現実として学生映画だからできないこともあるけれど、観る人にとっては関係のないことだし、開き直ったら誰が見るのかって話で、当時は卒業制作とか言われたくなかった」と熱い思いを語ってくれました。

≪いまの日本映画に必要なものとは?≫
お二人の映画作りへの気持ちを踏まえて、後半はそれぞれが感じる映画作りでの問題について話し合いました。
メジャーの保守本流が偏っている問題、アート作品とエンタメ作品のバランス感、コミュニティのクローズド感問題などをはじめ、様々な問題が提起されましたが、やっぱり映画にとってつきものなのはお金の話。

映画は芸術といえどもビジネス。お金を集めて作品を作り、お金を稼ぐ必要があります。
でも、お金を集めるのは非常に大変なこと。菊地監督はこれまでの経験の中で、この監督とこの主演なのにお金が集まらないの?ということもあったそう。その根本はわからないけれど、現場のスタッフも含め、どんな映画を作ればヒットに結び付くのか誰も読めなくなっている感じがあると話します。一部ちゃんと当てられるものを作れる人もいないことはないのだけれど、野球のバッターと一緒で、1人が毎回ヒットを打つのは無理だし、そのあたりをどう形作り、組織立てて行くのかが課題だと考察。

≪現状を打開するために≫
中井さんは、マーケットサイズが常に付きまとうと思うと指摘。ハリウッドは膨大な予算を掛けて映画製作をしますが、それは北米だけじゃ回収できなくても、全世界公開することでペイする計算。でも、日本は日本語という言語体系や特殊な文化圏であり、日本国内でペイしなければいけないことが常に壁となります。
とはいえ、映画産業は人口に比例するもの。日本人口はこれ以上普通にしていても増えないので、やはりマーケットサイズを拡げる必要があります。たとえば韓国映画ではポン・ジュノ、パク・チャヌクなど韓国国内でメジャー級の人達がアメリカにそのままフォーマットを持って行って、メジャー映画を製作。日本でも世界で評価されている人はいるけれど、インディペンデントのサイズ感の作品が世界で受けてもマーケットは広がりにくいもの。日本でも、メジャー級の人達がヒット作で海外でも評価されるものを作っていくようにチャレンジする必要があって、日本国内だけが厳しいなら合作もありだし、国内に閉じない成功事例が必要なのではないかと提起しました。

そういう世界を変えることは行動しないと変わらないもの。
こういう風に話して提示することはできるけれど、そのシステムを作る人に届けるには行動しなければと思うし、その行動はどんなものが良いのかと考えると、やっぱりヒット作を出すしかない、と二宮監督。
問題は何を言うかではなく、誰が言うかということ。その誰かにならなきゃ変わらないと思うし、自分達が言うことは簡単だから、ちゃんといろいろ経験したいと思うと語りました。中井さんも、腕の無い若手が言っても仕方がないけれど、でもこの二人にはできうるし、この先もっと伸びて変えていけると期待を寄せたのでした。

≪エンディング≫
映画にかける情熱や経験値からのお話も交え、映画作りについて非常に濃厚なトークが繰り広げられた今回。ヒリヒリする意見も沢山聞かせて頂きました!
この先5年、10年、何年後かは分からないけれど、菊地監督も二宮監督も物凄い大ブレイクする可能性があるし、そこに早織ちゃんがヒロインとして・・・!?という日が来るかも!点ではなく線で追い続けたいお二人の監督。ぜひ今後も新作発表のタイミングでぷらすとにあそびに来てほしいですね!

WOWOWでは松居大悟監督作【スイートプールサイド】を11/24(火)午前6:45~放送!

そして、菊地健雄監督作「ディアーディアー」はテアトル新宿他、全国順次公開中!

二宮健監督作「SLUM-POLIS」はディノスシネマズ札幌劇場で公開中!

本日のぷらすととあわせてお楽しみ下さい!

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