第二次バンドブームと奥田民生(2015/11/16配信)

2015/11/17

第二次バンドブームと奥田民雄_re.jpg

今回のテーマは『第二次バンドブームと奥田民生』
西寺郷太さん、烏丸哲也さん、福永マリカさんでお送りしました!

≪第二次バンドブームとは≫
まずはバンドブームを分類!
最初にザ・ベンチャーズを中心にしたエレキギターを用いたインストのエレキブームがあり、60年代中ごろからはグループサウンズが流行。その後サザンオールスターズ、世良公則&ツイスト、RCサクセションなど、ニューミュージックや新しいロックの中からバンドが出てきた70年代後半から80年代前半を第一次バンドブームと言います。その後、第二次バンドブームではBOOWY 、HOUND DOG、レベッカ、SHOW-YA、プリンセス プリンセスなどが先発。そして、後発としてTHE BLUE HEARTS、JUN SKY WALKER(S) 、THE BOOMが出ます。X JAPANは第三次の直前くらい。第三次にはGLAY、LUNA SEA、LArc-en-Cielがいます。
と、便宜上は上記のような分け方になりますが、時代的には第二次と第三次がクロスする感じです。
今回の主役、奥田民生さんが所属したユニコーンは第二次後発組。その周辺のバンドの話も交えながら、民生さんやユニコーンを中心に語りました!

≪ユニコーンの特異性≫
第一次も第二次も、当時のロックバンドは、衣装を着て、メイクをして、かっこつけてナンボな職業。まだ高度成長の尾が引っ張っていて、バブルもはじけていなくて、音楽をやることはすごく夢があって、ロックバンドはそれを背負ってかっこよくあり続ける時代でした。
しかしバブルがはじけて、夢なんかどうでもいいから俺の気持ちを何とかしてくれ、と音楽に求められる方向や、バンドが提供する音楽の在り方もガラッと変わったときに、その一番先を走っていたのがユニコーン。
衣装ではなく、普段着なジーパンTシャツでステージに上がるという価値観や主義主張は凄く珍しい事だったのです。さらに、その音楽性も非常に特異なもの。おふざけ的なユーモアの感覚や、『服部』というタイトルを付ける事も当時はあり得なかったこと。それは裏にある圧倒的音楽性の高さや、民生さんの才能があってこそできることなのです。

≪ワンマンバンドではない≫
バンドのクリエイティビティの面では、多くのバンドがワンマン、もしくはツーマンバンドになることが多いと郷太さん。ボーカルとギターが作詞作曲を手掛け、2トップとして圧倒的花形という場合も多くあります。対し、ユニコーンはメンバー全員のクリエイティビティが高く、時にはパートも変わって5人が入り乱れるのは特徴的。全員がそれぞれ刺激的な引き出しを持っていて、それを持ち寄ることでケミカルなことが起こり、ユニークな音楽を作ってきたのです。
烏丸さんはその象徴として、雑誌の表紙をメンバー1人だけで飾れるバンドはユニコーン以外にそう多くはないと話します。
ただし、花形ではないが故に、ユニコーンを表紙にしても雑誌は然程売れないのだそう。CDの売れ行きや動員といった人気のバロメーターに雑誌の売れ行きもシンクロすると思いがちですが、ユニコーンはシンクロしないのです。でもそれは言い換えると、ユニコーンには音楽のファンが多いからではないかと郷太さん。写真が欲しいというのとはベクトルが違い、雑誌を買うなら音源やライブに行くという人が多いのではと考察。まさにそれを証明するように、ユニコーンのスコアを載せると売れるそうです。やはり、音楽性がベーシックになっていて、それがブームの盛衰に関わらずずっと人気である理由かもしれません。

≪OT、トッド・ラングレン説≫
烏丸さんは、民生さんのトッド・ラングレン説を提起。
そのうちのひとつの要素がマルチプレイヤーであること。決して個々の楽器のテクニシャンではないかもしれないけれど、音楽を音楽として表現するうえで、楽器を音楽を生み出すツールとするのに抜群に長けているのです。それは音作りにも表れていて、普通な顔して抜群に良い音を出している民生さん。果たしてその音はわかって出しているのか、偶然出ているのか、神様が手伝っているのか、本人から出ているものなのか、その理由が気になったという烏丸さん。いろいろ聞いていくうちに、二回りも三回りもして音にたどり着いているのが見て取れるし、やっぱり努力もしているしセンスもあって、ダサいと思いがちなギターでも、こんなに良い音が鳴らせるなんて、と思わされるところもあると語りました。
一方で、当時で4ケタ万円するような世界に数えるほどしかない59年製のレスポールなど、ちゃんと良いギターも持っている民生さん。そういう貴重なギターはコレクターの手に行くことが多いけれど、その凄さをちゃんとわかって、手にして使いこなせる現役ミュージシャンのもとに行ってくれてよかったと烏丸さんは感慨深そう。その価値や素晴らしさを十分にわかったうえで、飄々と持って、飄々と良い音を出して弾くところも民生さんのカッコよさです。

≪プロデューサー業の先駆け≫
また、トッド・ラングレン的匂いがするというもうひとつの要素が、プロデュースをしたこと。マリカちゃんは生まれてすぐのころにユニコーンが解散していますが、民生さんを知った入口がPUFFY。烏丸さんも、PUFFYが出てきたときに、民生さんがプロデュースを手掛けることを凄く印象的だったと話します。というのも、それまでのミュージシャンにとっては、自分で作ったクリエイティブを人に伝えることにアイデンティティがあり、自分達だけでやることに価値観や美学を持っていました。コラボレーションという感覚はずいぶん後から出てきたものであり、当時はフィーチャリングの発想はなく、取り入れたいことがあっても自分達でできないならやらないという価値観だったのです。そのスタンドアローンな精神からすると、ロックバンドのミュージシャンがアーティストのプロデューサーになるなんて前例はなかったこと。普通は自分のことだけ、奥田民生としてやユニコーンのことをやるだけでいっぱいいっぱいになるところを、他のアーティストに自分の能力を傾けるというのは、やはり自信や音楽的要素がたっぷりとないとできないことでもあります。
つんく♂さんがモーニング娘。をプロデュースするよりもずっと前のことだし、当時はすごい違和感と驚きを感じたと烏丸さんは語りました。

≪ソロ、奥田民生の音楽性≫
ユニコーン解散後の民生さんについて、烏丸さんが面白いなと思うと挙げたのがどんどんテンポが遅くなるところ。BPMが速くないと、という方向に世の中は向う中、遅ければ遅いほど良いし、如何に音を出さないか、歌わないかという風にすら見えるそうです。
音符と休符があって成り立つのが音楽であり、音がないところに音楽のわびさびあります。その割合として、アマチュアは音を出し構築しようとしがちで引き算なんてできないけれど、民生さんは如何に音を出さずに表現するかという面白さや奥深さを、そうそう考える間もなく最初からやっていた気がすると烏丸さん。テンポは人間の臓器の動きみたいにゆったりした気持ち良さを持ち、人生観と人間の生命のような音楽の作り方に見えるからこそ、そこが面白いし、時代に愛される礎な気がすると話されました。

≪エンディング≫
最後に「お芝居や音楽やいろんなことをやっていて感じるのは、どの仕事でもちゃんと自分のリズムで呼吸ができている人は見ていて良い」と話したマリカちゃん。民生さんの音楽が好きなのは、きっと民生さんの呼吸がちゃんとあって、それを聴いて同じ呼吸になれるし、その"奥田民生リズム"の流れ方はすごく貴重で、だから聴きたくなるんだろうなと語り、ニコ生もスタジオも一同その意見に同意。ユニコーンが解散したのも呼吸が出来なくなったからかもしれないし、ソロになったり、復活したりしたのは、その呼吸がまた出来るようになったからなのかもしれません。
烏丸さんも呼吸の話を受け、そういうのが音楽を作る人の最低条件であってほしいし、ミュージシャンとして健康体で無理のない形で音楽を作ることが出来るのが1番の財産だろうし、魅力に感じるのだろうと語りました。

WOWOWでは11/28(土)午後3:00~無料放送にて【生中継!奥田民生 ひとり股旅スペシャル@マツダスタジアム】をオンエア!!
奥田民生がギター1本を手にただひとりでステージに立ち、弾き語りを聴かせる「ひとり股旅」ライブをお届けします。
詳細はコチラ
BS放送をご覧いただける方なら、どなたでも無料でご覧いただけます!

ぜひ今回のぷらすととあわせて、奥田民生さんの音楽をご堪能ください!

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