東京フィルメックスを語る。(2015/11/17配信)

2015/11/18

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今回のテーマは『東京フィルメックスを語る。』
中井圭さん、市山尚三さん、塩田明彦監督、松崎健夫さん、浅賀優美さんでお送りしました!


いよいよ今週末から開催される東京フィルメックス!今回はプログラムディレクターの市山さん、そして今年の審査員を務める塩田監督をお招きし、コンペティション部門を中心に作品を紹介してもらいました!塩田監督作品「約束」「昼も夜も」についてのお話も!

≪東京フィルメックスが他とは違うところ≫
「東京フィルメックス」とは、独創的な作品をアジアを中心とした世界から集めた、国際映画祭。
番組はまず東京フィルメックスの特徴をおさらいしました!他の映画祭と比べると、比較的新作の数が少ないのがフィルメックス。映画祭が始まった当初から変わらず大体20本前後にされています。やはり周囲からは新作を増やしたらどうか、という意見もあがるそうですが、このスタイルを続けているのは厳選するため。本数を増やすと妥協したり穴を埋めたりと選び方が甘くなってしまう場合もあるけれど、20本に限ると凄く選び抜かれるので、どれでもオススメですという映画祭にすることが、始めたときからのコンセプト。もちろん沢山やる映画祭もあって良いけれど、フィルメックスは限られた良作をやるのが違うところなのです!

また、プレミア作品にはこだわらないのも特徴的。ベルリンやカンヌなど、他の国際映画祭で発表された作品だからやらない、という選び方はせず、クオリティが高いものを選ぶということが評価基準。お客さんにとっては新作であることよりもクオリティの高いものであるほうが良いだろうという考えのもと、面白いかどうかがポイントなのです。

そして、規模が小さいのでいろんな映画人に合えるのも嬉しいところ。会場は朝日ホールを中心にいくつかの劇場で開催されますが、 範囲が狭いのでそこらへんに監督や役者さんがふらふらしているということも!来日されている監督全員にプログラムにサインしてもらうという人もいるほどだとか。塩田監督も時間があればサインしてもらえるとのこと!

≪塩田監督作品「約束」「昼も夜も」≫
今回塩田監督は審査員だけではなく、ご自身の作品も特別招待作品で出品!
上映されるのは15分の「約束」と69分の「昼も夜も」。どちらも当初はネット用に作られた作品ですが、ネットでは分断して上映されていたものを、一帯に編集してスクリーン上映!
あくまでネット用に製作されたけれど、万が一何かの機会に上映できるようにということは想定されていてたそう。スクリーンに比べるとネットは観るデバイスが小さくなるので集中力が落ちがち。だからこそ、スクリーン用とは分けて、テンポよく、見ること以上に聞いて分かるようにする配慮を常に頭の中では考えられていたそうですが、実際に撮ってみるとあまりスクリーン用との差異はなかったなあと振り返った塩田監督。市山さんも、すごく映画的でスクリーンで上映して映える素晴らしい作品だと称賛。
昨年のぷらすと的ベスト映画にも選ばれた塩田監督の「抱きしめたい -真実の物語-」ですが、塩田監督は作り終ってみて、「約束」「抱きしめたい -真実の物語-」「昼も夜も」はワンセットでその時期の塩田監督作品として繋がっていると語りました。

≪東京フィルメックス・コンペティション≫
番組中盤からはコンペ部門の10作品を紹介!

ほのぼの児童映画にも思えますが、実は復讐映画。ある種驚きの展開が待っています・・・!
環境汚染で有名なカザフスタンのアラル海沿岸で撮影されていて、その荒涼とした風景も見ることができます。

フィルメックス2回目のスリランカ人監督の作品。複数の独立した話が並行して進みますが、関連があるのかもしれないし、ないのかもしれない。きっと監督に聞きたいことがいっぱい出てくるはず!

ヴェネチア国際映画祭受賞作!そしてフィルメックス初のネパール映画です。
基本は子供たちが雌鶏を探すお話ですが、毛沢東主義者の反乱など社会問題も描かれた1作。

商業主義的な物には背を向けている感じの作品で、良くわからないところもあるちょっと変わった一作。健夫さん的には、ちょっとエロが入っているところ、定点的長回し、構成などが特集上映にもあるツァイ・ミンリャンの初期作の感じに近い印象とのこと!

監督本人が本当に子どもの頃に誘拐されたことがあるという実体験に基づいた衝撃作。
健夫さん曰く、今年のアカデミー賞を受賞したアノ作品みたいなところがあるとか・・・!?ストーリーはもちろん、映像にも入り込めるイチオシ作です。

昔からフィルメックスに出ているチャン・ツォーチ監督ですが、彼の色んな映画の中でもベストなくらいの力作だと市山さん。結構バイオレントな方向が得意な監督ですが、久々に本領発揮しているとか!

チベット語で撮られた全編モノクロの作品。今年のアカデミー短編実写映画賞に「チベットの埃」という移動映画館の作品がノミネートされていましたが、その映画とリンクする部分があるところにも注目です。

内モンゴルについてのドキュメンタリーですが、説明的ナレーションは無く、レポートするというより映像を見せるタイプの作品。対話や証言もほとんどありませんが、それでも問題点が浮き彫りになる映像の雄弁さがあります。

韓国でヒットしたエンタメ性の高い疑似家族物の1作。日本でも配給が決まりましたが、監督のお話を聞いたりQ&Aがあるのはこのフィルメックスのタイミングだけ!

奥田庸介監督が、監督兼主演としてかなり体当たりな演技に挑んだ1作。なんと撮影途中に頭をぶつけて大出血し相当な緊張が走ったこともあったとか・・・!自主映画で、ある意味で肝が据わった凄くパワーあふれる作品です。

以上、コンペティション部門の10作品を紹介しました!
この10作、実はある共通点がありました・・・それはどの作品も、何かしらのやさぐれ要素が入っているということ!市山さん、作品紹介が始まる前は「アングルやテーマは特に決めずにその年の面白い作品を選んだ」と仰っていて、もちろんその通りの選び方をされているのですが、並べてみるとアングルだらけです!w
 
また、これも意図的に選んだというわけではないそうですが、辺境の映画が多いのも特徴的。地域的な被りもありません。カザフスタン然り、スリランカ然り、日本に暮らしていてはわからないその国の事情を、映画を見ることで知ることができるのです。

≪エンディング≫
審査にあたり、先入観を持たず、頭をからっぽにして挑みたいと話していた塩田監督ですが、作品紹介によってどんどん情報をインプットされ、「市山さんの紹介能力が高すぎる!」と次第にソワソワw市山さんは、コンペ作品を審査員がどう決めるか楽しみだし、あっさり決まるよりも、悩んで困って迷ってほしいと期待を寄せたのでした!

この他にも、オープニング作品である園子温監督の「ひそひそ星」についてや、クロージング作品「山河故人」についての紹介、さらに、実は元先生と教え子という関係の塩田監督と健夫さんの7年越しの映画講義など、盛りだくさんでお送りした今回。
近日アーカイブ公開予定なので、ぜひフィルメックス参加の予習にお楽しみ下さい!

第16回東京フィルメックスはいよいよ今週末、11/21(土)から開催!
全上映作品やスケジュール、チケットの詳細はオフィシャルサイトから⇒

そしてWOWOWではオープニング作品「ひそひそ星」の園子温監督作【TOKYO TRIBE】を12/13(日)深夜1:00~放送!
作品詳細はコチラから

今回のぷらすととあわせてお楽しみください!

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