ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが好き!(2015/11/24配信)

2015/11/25

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今回のテーマは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが好き!』
中井圭さん、添野知生さん、松崎健夫さん、池田裕子さんでお送りしました!



みんな大好きGOG!昨年のぷらすと的ベスト映画の第一位にも輝いた本作。公開直後のタイミングでの配信も行いましたが、今回はWOWOWでの初放送にあわせ、改めてこの作品を語っていきます!

≪GOGとは≫
GOGはマーベル・シネマティック・ユニバースの中では第2フェーズの4作目、シリーズ全体では10作目にあたる作品です。
皆さんの感想や、この作品の人気の理由には「マーベルを知らなくても単独で面白い」「負け犬にやさしい」などをはじめ様々な要素が挙げられ、多くの人の心を掴んだGOG。
添野さんにとってGOGの2時間は夢のような時間で、まさに120点みたいな映画だったと話ましたが、一方で、客観視すると85点くらいだという意見の中井さん。もちろん映画の質としては良くできていると思うけれど、アメコミ勢・SF勢がずば抜けているという程のものかというと、しっくりこないのが正直なところだそう。今回はその100点までの間にあるものが何なのかを紐解いていきます!

≪映画や音楽に投影される思い入れ≫
まず、健夫さんも添野さんも心を掴まれたのが作中1曲目に流れる10ccの「I'm Not In Love」。それぞれ若い頃の思い出と重なり、グッと引きつけられるものがあったそう。特に健夫さんにとってはジェームズ・ガン監督と同い年ということもあり、映画に反映されている小ネタなども同じ時代に同じもの見てきたからこそ重なる部分もあります。
そうした思い入れの部分が人々の心を掴む一つの要素となっているようです。

≪スペースオペラの条件≫
さらに、添野さんにとってはスペースオペラであったことは大きなポイント。
スペースオペラにはいくつかの条件があります。
主人公は風来坊のアウトロー。出生に謎がある。でも突出した超能力がない普通の人間の子。アウトローとは言うけれども自称で大したことはしていない。女にだらしない。話の規模は宇宙規模に大きいけれどキャラクターはせこくて人間的で、でも主人公はグッドハートの持ち主であることがだんだんわかる。などのスペースオペラの条件を満たしているのです。
中でも重要な条件が一つだけでなく色んな惑星に行くということ。行かないとスペースオペラとは言いません。星ごとに環境、風景、文明が違い、異星人やモンスターもいて、軽口や減らず口を叩きながら星々を愛機で行ったり来たりして戦うのです。

スペースオペラは1920年代のパルプマガジンで出てきて以来、小説、コミックス、連続活劇などで描かれ、100年近くの伝統があるジャンル。そのスペースオペラを蘇らせようという試みだったのがスター・ウォーズであり、それ以降、ずっとスペースオペラを見たいと思いながらもなかなか叶わない中で出てきたのがGOGだったのです。添野さんにとってGOGはまさに夢の映画であり、望みが完成度の高い形で叶ったのが感動したと語られました。

≪優れた技術面≫
そして、添野さんも思い入れだけで高評価をしている訳ではありません。120点にこだわるのはテクニカル面で凄く優れているのがその理由。
たとえば、手持ちカメラをほとんど使っていないところはその一つ。アドリブで出来上がっていそうな芝居と得意そうな役者陣ですが、手持ちカメラでアドリブを追うような撮り方はせず、アドリブ的なところも脚本に組み込み、計算され尽くされて撮られているのです。
また、高低差がある目線の演出も秀逸。今作では特にロケットとグルートの身長差が大きいですが、視線の返しが非常にナチュラルで、基本がきっちりできているのです。
この他にも、プレスコではなくアフレコで撮っていることで実現されるロケットの名演技、後回しにされることが多い音楽を先に作っていること、合成のことを考えながらも照明やセットなどで実験や挑戦もしていること、などなど様々なテクニカル面を話してもらいましたが、ジェームズ・ガンはこの映画を撮るための最適解のイメージがある人であり、だからこそこれだけよくできた映画はないと思ったと語られました。

≪余地と強度≫
ただ、ここまで挙がったことを、みんながみんな意識して見ているわけではありません。健夫さん添野さん世代を生きていた人はGOGを見たすべての人のごく一部だし、映画史やスペースオペラ、テクニカルなどの設計の事を知っている人もごく一部です。それでも、そのごく一部の人を超えて、これだけの人気や支持を高い水準で集めているGOG。その謎を紐解く鍵となるのが余地と強度。

例えばその一つが設定。様々な星の人の肌の色、ノバ軍の制服をはじめ、直接脚本やドラマには反映されていなくても、細かい設定をきっちりつくることで説得力を持ち、初めてその世界に接する人でも疑問なく見ることができるものになると健夫さん。添野さんも、最初に宝を探しに行く廃墟の星が洪水で滅びた街であると、3回目の鑑賞で気付いたそう。何回も見ないとわからないことだけれど、説明はしない中で類推させる設定があり、そのアイディアもユニークで数も豊富。そういった作り込みが余地となり、映画としての強度が増すこととなるのです。

また余地という面では音楽もポイント。
本作の音楽には様々な特徴がありますが、そのひとつが凄いヒット曲ばかりを集めたというわけではないこと。一発屋的な人が多いのと、多くの曲はチャートの2位・3位ばかりで、1位になってない曲が多いのです。そういうバックグラウンドや歌詞と楽曲が流れる場面との呼応など、映画のスピリットに繋がるところを音楽ファンが読み取ることもできます。

添野さんは公開時に全曲歌詞解説の原稿を書かれ、全部の曲の歌詞と話がちゃんとリンクしてると思ったそうですが、後に出た音声コメンタリーで、監督本人は半分くらいしかリンクさせらなれなかったと言っていたそう。でも、本人が関係ないと思っているところも、こじつけかもしれないところも、考えさせる余地があるからこそグッとくるところが沢山。
前回のぷらすとGOG回ではあのカセットテープは父が母にあげた物なのでは、という考察も展開されましたが、物語と音楽の呼応を妄想することができるのです。

映画は画面に映っているものだけではなく、描かれていないものを組み立て、その間と間を埋める余地が面白さにも繋がります。GOGは、いわゆるSFとしてもエンターテインメントとしてもその良さが十分に入っているけれど、その裏側の解釈もゆだねた上で、映画ファンもSFファンも年に数本しか見ない人も、色んな人を許容する余地があり、しかも高いレベルで成立している映画なのです。

≪ジェームズ・ガンの頭の良さ≫
そして、一部の人だけでなく多くの人を楽しませたのは、ジェームズ・ガンの頭の良さとしたたかさが大きなポイント。番組では彼の出生やキャリアの振り返りもしてもらい、GOGまでの映画には思い入れが先に立つような映画もありましたが、今作は客観視され、計算が行き届いているのが特徴的。
例えば脚本面では、一度は描いたけれどカットしたシーンも。何でここを切ってしまったのかと驚かせるようなシーンでも、全構成のバランスを考えてカットしているそうで、自分の脚本を客観視して構築できるスマートでクレバーな人なのです。 

≪ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.2!≫
気になる続編は2017年5月公開予定!シリーズの中ではフェーズ3の3作目にあたります。
新キャラ・マンティスが出るのは決まっている様で、「Awesome Mix vol.3」があるという噂も! 1作目の最初の脚本ではもっと自分のカラーを出せと言われたそうですが、次は一体何をしてくれるのか、期待が膨らむばかりです!

≪エンディング≫
優れたバランス感覚と映画としての強度と余地をもち、映画ファンのみならず、多くの人に波及したGOG。中井さんの85点も、お話を聞いた後には91点まで上がったのでした!
ゆうこしも「アメコミに詳しくないし、映画のオマージュや音楽とかわからない私でも楽しかったから、初めて見る人も気負わずに観てほしい!」と話してくれました。

WOWOWでは11/28(土)よる10:00~【ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー】を初回放送!

さらにGOGの放送に続けて、「アベンジャーズ」などを放った全米最大手コミック出版社マーベル・コミックスの映画をオールナイトでお届けします!
ラインナップはコチラ

また、大谷ノブ彦さん、添野知生さん、花くまゆうさくさん、池田裕子さんでお送りした昨年のぷらすと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーが好き過ぎる!』もアーカイブ公開中ですので、あわせてお楽しみ下さい!
ご視聴はこちらから

今回のオールナイト放送を見て、これから控えているマーベル作品、そしてGOG次回作を待ちましょう!

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