コメディアンの肖像 ヴィンス・ヴォーンを語る。(2015/11/25配信)

2015/11/26

コメディの肖像 ヴィンス・ヴォーンを語る_re.jpg


今回のテーマは『コメディアンの肖像 ヴィンス・ヴォーンを語る。』
立川吉笑さん、花くまゆうさくさん、松崎健夫さん、浅賀優美さんでお送りしました!

この人抜きで最近のアメリカンコメディは語れないほどの重要人物、ヴィンス・ヴォーン!
彼のキャリアを振り返りながら、その魅力を語っていきました!

≪もともとはコメディ俳優ではない≫
まずは彼のキャリアを振り返り!今ではコメディの大スターであるヴィンス・ヴォーンですが、キャリアのスタートはコメディとは関係ないところにありました。
ヴィンス・ヴォーンは1970年生まれの今年45歳。ハリウッドとは縁遠いミネソタ州ミネアポリスに生まれましたが、役者になりたくてシボレーのCMのオーディションに受かったことをきっかけに、高校を卒業してハリウッドに行きます。
1年目には細々と仕事をもらうようになり、23歳の時には「ルディ/涙のウイニング・ラン」というアメフト映画に出演し注目を浴びました。これによって「サンセット77」のリメイク版ドラマの主役にいきなり抜擢!・・・されるのですが、このドラマの企画が頓挫し仕事が来なくなってしまいます。

その後有名となるのが96年の「スウィンガーズ」。
ダグ・リーマンが監督、ジョン・ファブローが脚本を書いたインディペンデント映画です。
この作品にヴィンス・ヴォーンが出演することになったのは、「ルディ/涙のウイニング・ラン」でファブローと共演していたから。この作品はいわゆる"シルヴェスター・スタローン方式"の作品で、自分達の出たい作品がないなら、自分達で脚本を書き、自分達で演じる事にこだわった作品。「ルディ」のあと作品に恵まれていなかったファブローがヴィンス・ヴォーンありきの脚本にこだわって作ったのです。

そして、この「スウィンガーズ」を観た大物監督がヴィンス・ヴォーンを起用します。
それがスピルバーグ監督作「ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク」!インディペンデント作の次にいきなりハリウッドの超大作への出演を果たしたヴィンス・ヴォーン。これまでのフィルモグラフィーの中でも一番の大作となったのでした。

≪コメディ俳優へ≫
98年には、ヒッチコックの「サイコ」をリメイクしたガス・ヴァン・サント版「サイコ」のノーマン・ベイツ役に抜擢。ヴィンス・ヴォーンはちょっと危ない顔つきのノーマン・ベイツ役のイメージがついてしまい、一時サイコパスな役ばかりが来るようになってしまったのでした。
そのサイコパスなイメージやシリアスな俳優という路線から一転したのが01年の「ズーランダー」。これが彼にとって初めてのコメディ作品となります。
監督は後に何度もタッグを組むことになるベン・スティラー。キャスティング理由ははっきりとわからないながらも、「スウィンガーズ」が自分達で出たい映画がないなら自分達で作る、という経緯で作られたように、当時の映画界は製作志向や作家性を持っていそうな感じの役者たちが寄り集まって何か面白いものを作っていた時期。ベン・スティラーはシリアス系の俳優だったところから自分で作品を作ることでコメディに寄せた人であり、本作で共演するオーウェン・ウィルソンも、元は脚本家だったところから脇で役もやっていた人。そういう人達が集まった時に、同じコミュニティの中にいたヴィンス・ヴォーンが呼ばれたのです。これが良い出会いとなり、01年を機にシフトチェンジし、コメディばかりに出るようになっていったのでした。

≪コメディの資質≫
アメリカンコメディというと、ジム・キャリーのようにパフォーマンスで思いっきり笑わすもの、というイメージを思い浮かべる人もいるかもしれません。でも00年以降は、最初はめちゃくちゃにやりつつも所々グッとくる台詞があって、最後は観ていて気持ち良くなれるような作品がすごく増えているのです!
ヴィンス・ヴォーンはそういう作品に必要な役者。変わった顔をするとか、ギャグのようなおもしろいことをするわけではないけれど、ダメ男でだらしないところがあっても憎めず、最後はほんのちょっぴり成長して気持ち良く終わるような役がぴったり。
飛び道具と組ませやすいバランスのいい役者、とも話されましたが、めちゃくちゃな2人では上手く回らないこともあるけれど、ヴィンス・ヴォーンはシリアスな演技もできるので他の人が思い切りめちゃくちゃにすることができるのです。そういう絶妙な役を軸にコンビ物を作る上で最適なヴィンス・ヴォーン。
花くまさんは「ウィル・フェレルやアダム・サンドラーは東映のトラック野郎的な感じだけれど、ヴィンス・ヴォーンは松竹の寅さん的な面と両方持っている」と例えましたが、健夫さんも上手いこと言うな~と納得だったのでした。

≪ヴィンス・ヴォーンはコストパフォーマンスの良い投資先!≫
さらに、ヴィンス・ヴォーンが重宝されるのはバランスが良いからだけではありません。
経済紙フォーブスが毎年発表している『コストパフォーマンスの良い俳優ベスト10』の08年はヴィンス・ヴォーンが1位。
これは役者に払ったギャラ1ドルに対し、どれだけの興行収入を稼ぐかということが評価基準。ヴィンス・ヴォーンはギャラ1ドルあたり14ドル73セントという興行成績。つまりギャラの14倍を稼いでくれる俳優なのです!専門分野のあさがゆちゃんも「すごい良い投資先!リターンが大きいというやつですね。14倍になるなんてすごい!」とびっくり。ギャラが莫大に高いわけでもないし、コメディなので製作費も低め。でも興行収入はしっかり稼げるのでまさにコスパが良い超優良物件のです。
たとえばギャラで一番稼いだのはウィル・スミスだけれど、彼は21位。ギャラ1ドルあたり5ドル64セントと、良いといえば良いけれど、ギャラは一番稼いでいても製作費がかかっているので、5倍しか返ってきていないのです。

2015年現在、ヴィンス・ヴォーンは「TRUE DETECTIVE」という連続ドラマに出演していて、ここ1,2年はシリアス路線。優良物件という面では、今アメリカの中で巨額な予算が動き、ビジネスとして成功させなければならない機運にあるテレビシリーズの中に彼を使うという発想も納得です。

≪エンディング≫
色んなダメなやつがいる中で、最終的に乗り越えて何かの教訓を得てある種のハッピーエンドに着地するような作品が増えている00年以降のアメリカンコメディ。
ヴィンス・ヴォーンが「コメディが好きな理由は、シリアスや陰惨な話も良いけれどコメディは人と人との心を繋ぐものだから、そういうものの方が映画を見た時に気持ちが良いのでは。だからコメディが好きだし、コメディ映画に出ている」という発言をしているように、アメリカンコメディには観終わった後に良い気持ちになれる作品がたくさん。

WOWOWでは≪年末に観る!コメディ映画特集≫と題し、12/1(火)から連日放送!
ヴィンス・ヴォーン主演の【インターンシップ】や【人生、サイコー!】をはじめ、4作品をお届けします!
ラインナップはコチラ

見ていくと、この人が出てると面白いという俳優が分かってくるので、お気に入りの俳優を見つけるのもオススメです!
今回のぷらすととあわせてお楽しみ下さい!

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