2018/10/05 up

スーパースター、エルトン・ジョンが『キングスマン』続編で大いに悪ノリ

「キングスマン:ゴールデン・サークル」10/13(土)よる8:00ほか

 マナーを重んじる英国紳士然とした諜報組織"キングスマン"の新米エージェント、エグジーの奮闘を描いたアクション『キングスマン』('14)の続編、『キングスマン:ゴールデン・サークル』('17)。エース級のエージェントに成長したエグジーが、今回は世界的麻薬組織"ゴールデン・サークル"の冷酷非情な女ボスの陰謀に立ち向かう。

 エグジーに扮した注目株タロン・エガートンや、前作に続いて出演したアカデミー賞アクター、コリン・ファースの熱演、オスカー女優ジュリアン・ムーアによるぶっ飛んだ悪役の怪演、アメリカのスパイ組織とのユーモラスな共闘、スリリングな展開など、見どころは多いが、そんな中でもぜひ注目してほしいのが、英国を代表するシンガーソングライター、エルトン・ジョンの出演だ。

 1970年代からヒットを連発してきたエルトンは、「僕の歌は君の歌」「キャンドル・イン・ザ・ウィンド」など、誰でも一度は耳にしたことのある名曲で広く知られている。英国王室から"サー"の称号を授けられた71歳のベテランにして、天才的なピアノマン、そしてド派手な衣装と眼鏡を着用してステージに立つことで知られる希代のエンターテイナー。英国でポール・マッカートニーと並ぶ大物アーティストであることは間違いない。

 そんな彼が、この映画では本人役に喜々として扮している。麻薬組織の女ボスに拉致、監禁され、彼女のためだけに歌うことを強要される、カゴの中の鳥状態。ちなみに監禁状態でのコスチュームは、やはりド派手でカラフルな鳥の羽だ。逃げ出したくてしょうがないけれど、武装万全の厳重な警備下では、戦闘スキルをもたない一介のシンガーソングライターとしてはどうしようもない。そんな八方ふさがりの状態をエルトンはユーモアたっぷりに演じているのだ。「土曜の夜は僕の生きがい」「ダニエル」などのヒット曲を、ときに替え歌にしながら弾き語り、コワモテの悪党たちとアタフタと会話をする。そんな妙演に加えて、クライマックスでは意外性を存分に発揮。ハイキックをはじめとするアクションを熱演し、エージェントを危機から救う活躍ぶりを見せ、見る者を大いに喜ばせる。一方で、「ロケット・マン」などのヒット曲が見せ場の度にフィーチャーされており、ある意味、後半の主役をさらった存在とも言える。

 監督のマシュー・ヴォーンは第1作の時点でエルトンの出演を切望していたが、当時はかなわず、この続編でその夢が実現した。また、主演のエガートンは現在製作中のエルトンの伝記映画『Rocketman(原題)』で、なんとエルトン役を演じており、撮影現場からの写真により、その成り切りぶりが早くも話題となっている。いずれにしても、『キングスマン』の製作チームはエルトンと因縁めいた、強い絆で結ばれていると見てよさそうだ。

 ちなみに『キングスマン』シリーズは2019年の全米公開に向けて、現在第3作の製作が進行中。そこにエルトンが絡むかどうかは現段階では不明だが、"キングスマン"を食ってしまったほどの、本作での彼の怪演は見逃せない。英国のスーパースターが見せる、意外性満点でファニー、かつ強烈な活躍ぶりに注目を!

文=相馬学

[放送情報]

キングスマン:ゴールデン・サークル
WOWOWシネマ 10/13(土)よる8:00ほか

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