2019/05/28 up

今なお人々を魅了するハリウッド・スターの履歴書(2)

「タイタニック(1997)」6/23(日) 午前8:20他

 WOWOWが「ハリウッド・スター特集」を開催中! 今回の特集で選ばれたのはブラッド・ピット、デンゼル・ワシントン、ニコラス・ケイジ、アーノルド・シュワルツェネッガー、レオナルド・ディカプリオ、イーサン・ホークの6名。前回記事に引き続き、後半の3名をピックアップしてみたい。

マッチョ系アクション・スターの礎を築いたアーノルド・シュワルツェネッガー

 アーノルド・シュワルツェネッガーといえば、シルヴェスター・スタローンと並ぶマッチョ系アクション・スターの元祖的存在。「『ロッキー』('76)のスタローンの方が大先輩でしょ!」と思うかもしれないが、スタローンがアクション映画で注目を浴びたのは1982年の『ランボー』であり、同じ年にシュワルツェネッガーが『コナン・ザ・グレート』でブレイク。先輩スタローンに対するシュワの猛追が始まるのである。

 2人の80年代のライバル関係は場外乱闘も含めて楽しい。1985年の『コマンドー』はあからさまに『ランボー』を意識しているし、スタローンの刑事アクション『コブラ』('86)のポスター・ビジュアルはシュワの『ターミネーター』('84)に似ている。そして同じ年にシュワは『ゴリラ』なる刑事アクションをぶつけているのだ!(ちなみに『ゴリラ』と邦題を付けたのは日本の宣伝会社で、原題は『RAW DEAL』)

detail_190528_photo02.jpg『コラテラル・ダメージ』6/22(土) 午前9:45他
© Warner Bros. Entertainment Inc.

 今回放送される『イレイザー』('96)はシュワが充実期に入った90年代の作品だが、この頃になるとシュワはもう独自路線を確立。名実ともにハリウッドのトップスターとなっていた。2002年の『コラテラル・ダメージ』は、当時のハリウッドのアクション大作には珍しく、テロリスト側の心情に踏み込んでいる。9・11テロの直後ということで再編集を余儀なくされ、それでもなおテロ犯に同情的であると非難を受けたりもしただけに、今だからこそ再評価を望みたい。

detail_190528_photo03.jpg『イレイザー』6/13(木) 午後1:00他
© Warner Bros. Entertainment Inc.

 そして『キリング・ガンサー』('17)は、シュワがカリフォルニア州知事というまさかの転身を遂げた後、俳優業にカムバックしてからの最近作。本作では主演ではなく、主人公が付け狙う伝説の殺し屋という役どころで、シュワの大御所感があるからこそ成立している余裕たっぷりのコメディだ。

detail_190528_photo04.jpg『キリング・ガンサー』6/22(土) 午前11:45他
©2016 WWKG PRODUCTIONS, LTD.ALL RIGHTS RESERVED ©2017 WWKG, LLC ALL RIGHTS RESERVED

美しさと演技力で地位を確立したレオナルド・ディカプリオ

 レオナルド・ディカプリオの代表作といえば、今回放送される第70回アカデミー作品賞受賞の超大作『タイタニック(1997)』('97)で決まりだろうが、実は最も女性ファンの心をかき乱したのは、その前年に主演した『ロミオ&ジュリエット』('96)ではなかったか。

 というのも、シェイクスピアの悲恋物語を現代のブラジルに置き換えた結果、アロハシャツを着たディカプリオ、いやレオ様のやんちゃな美しさが作品のテイストにどハマりしたのだ。気がつけば、ジュリエット役のクレア・デインズも充分以上に可愛いのに、なんだかレオ様こそがヒロインみたいな異常事態に。同性の自分から見ても、確かにこの映画のレオ様の美しさは神がかっている。

detail_190528_photo05.jpg『ロミオ&ジュリエット』6/23(日) 午前6:15
© 1996 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

 『ブラッド・ダイヤモンド』('06)は、ディカプリオが美少年/美青年という世間のイメージをぶち壊すかのようにワイルド化した時期の逸品。ダイヤモンドの密輸に携わるアフリカの元傭兵という役どころで、ストーリーも硬派なら、ディカプリオが全編かなりクセの強いアフリカ訛りで通しているのも聴きもの。妥協を嫌う役者魂がみなぎっている。

detail_190528_photo06.jpg『ブラッド・ダイヤモンド』6/1(土) 午後2:00他
© Warner Bros. Entertainment Inc.

彼の出る作品に間違いなし! 出演こそが品質保証のイーサン・ホーク

 さて、最後になったが、イーサン・ホークを"ハリウッド・スター"と言うと、最近は少々違和感があるという人もいるかもしれない。今回放送されるSF映画の名作『ガタカ』('97)、青春映画『リアリティ・バイツ』('94)や後に2本の続編が作られた『恋人までの距離(ディスタンス)』('95)に主演していた90年代は間違いなく将来有望な若手スターだったのだが、近年の主演作はB級感のあるSFやアクションが多い印象。『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』('17)はリュック・ベッソン監督による超大作だが、ホークの役どころは出番の短い宇宙のポン引き役で、ぶっちゃけカメオ出演に近い。

detail_190528_photo07.jpg『ガタカ』6/26(水) よる11:00他
© 1997 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.

 ただし、ホークを決して侮るなかれ! ホークは明らかに、ひと筋縄ではいかない作品を選んでいるのである。たとえB級扱いされようとも、ホークの名前があるだけで、どこかにエッジィな魅力があると保証されたようなものなのだ。

 今回初放送される『リミット・オブ・アサシン』('17)も、そんな秀作の一本。ホーク扮するのは、悪の組織のために働く殺し屋。しかし途中で命を落とし、なぜか24時間限定で甦るのだ。その理由は作品を観ていただくとして、人生に与えられた最後の24時間をどう使うか? 中年になってからのホークが全身にまとっている哀愁とストーリーの相性もぴったりで、だまされたと思って観てほしい掘り出し物である。

detail_190528_photo08.jpg『リミット・オブ・アサシン』6/25(火) よる11:30他
© 24 HTL CO., LIMITED 2017

  • detail_190301_photo03.jpg
  • 文=村山章

    1971年生まれ。雑誌、ウェブ、劇場パンフレット等に映画評やインタビュー記事を執筆。配信系作品のレビューサイト「ShortCuts」代表。

[放送情報]

<ハリウッドスター月間:アーノルド・シュワルツェネッガー>

イレイザー
WOWOWシネマ 6/13(木) 午後1:00
WOWOWシネマ 6/22(土) 午前7:45
WOWOWシネマ 7/22(月) 午後1:00

コラテラル・ダメージ
WOWOWシネマ 6/22(土) 午前9:45
WOWOプライム 7/9(火) よる8:00
WOWOWシネマ 7/22(月) 午前11:10

キリング・ガンサー
WOWOWシネマ 6/22(土) 午前11:45
WOWOプライム 7/17(水) よる8:20
WOWOWシネマ 7/30(火) 午前11:00

<ハリウッドスター月間:レオナルド・ディカプリオ>

ロミオ&ジュリエット
WOWOWシネマ 6/23(日) 午前6:15

タイタニック(1997)
WOWOWシネマ 6/23(日) 午前8:20
WOWOWシネマ 7/5(金) 深夜1:15
WOWOWライブ 7/13(土) よる6:00
WOWOWプライム 7/28(日) 午後4:40

ブラッド・ダイヤモンド
WOWOWプライム 6/1(土) 午後2:00
WOWOWシネマ 6/23(日) 午前11:45
WOWOWシネマ 7/6(土) 午前4:35

<ハリウッドスター月間:イーサン・ホーク>

ヴァレリアン 千の惑星の救世主
WOWOWシネマ 6/24(月) よる11:00
WOWOWシネマ 7/14(日) 深夜3:00

リミット・オブ・アサシン
WOWOWシネマ 6/25(火) よる11:30
WOWOWプライム 7/1(月) 深夜1:20

ガタカ
WOWOWシネマ 6/26(水) よる11:00
WOWOWプライム 7/4(木) 午後5:30
WOWOWシネマ 7/16(火) 午後1:10


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