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2018/04/12 up

【伝説の男】歴代スパイダーマン映画を比べてみた!

「スパイダーマン:ホームカミング」5/4(金・祝)深夜2:00

 WOWOWで5月、一挙放送されるシリーズの強烈キャラの主人公をピックアップし、作品の魅力をお伝えする、題して【伝説の男】コラム。今回、紹介するのは『スパイダーマン』シリーズのタイトルロールのヒーロー、スパイダーマン。

 特殊なクモにかまれて超人となった若者、ピーター・パーカーがその力を使ってヒーローになる。しかし、恋と学校とバイトとヒーロー活動をすべて成立させるのは難しく、スパイダーマンの行くところ悩みはつきない。これがスパイダーマンの基本的な物語です。ヒーローものに若者のリアルな日常を絡めた展開が共感を呼び、1962年のマーベル・コミックスでのデビュー以来、最も愛されるヒーローの一人になりました。

 スパイダーマンは大きく分けて、3回映画化されています。トビー・マグワイアが主演を務めて3作作られた『スパイダーマン』シリーズ('02、'04、'07)、アンドリュー・ガーフィールド主演の『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ2作('12、'14)、そしてトム・ホランドがタイトルロールを演じた『スパイダーマン:ホームカミング』('17)です(以下トビー版、アンドリュー版、トム版と表記)。例えばヒュー・ジャックマンが『X-MEN』のウルヴァリン役を17年、ロバート・ダウニー・Jr.がアイアンマン役を10年続けているのに比べると、「役者を変えすぎ!」と思われるかも知れませんが、これはスパイダーマンの物語が基本的に"悩める10代の若者がヒーローになったら?"という青春ドラマなので、キャスティングを若返らせる必要があるのです。トビーは日本で言うと伊藤英明さん、アンドリューは嵐の二宮和也さんと同い歳で、ずっと高校生を演じさせるのは無理がありますよね。また "若者の悩み"もそれぞれ違っていて、トビー版は元々いじめられっ子、アンドリュー版は自分が親に捨てられたというトラウマを抱える孤独な青年、トム版は「ヒーローとしてみんなに認められたい!」と焦っている小僧です。この中で、トビー版は一番うじうじ悩んでいる印象があり(ここがまた良いのですが)、スパイダーマンを辞めたくなってそれがメンタルに影響し、パワーを失います。これに対し、トム版はスパイダーマンであることになんの迷いもなく、でも若さゆえの余計な張り切りが裏目に出て失敗で凹むという感じ。"うじうじ"も"張り切り"、どっちも若者特有ですよね(笑)。

 青春ドラマである以上、ラブ・ストーリー要素も欠かせませんが、トビー版はメリー・ジェーン(キルステン・ダンスト)、アンドリュー版はグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)。共にスパイダーマンのコミックに出てきますが、トビー版はヒロインにずっと片思い状態なのに対し、アンドリュー版は主人公を助けるパートナー的存在。時代ごとの男女の関係を反映して面白いです。トム版では原作の設定を変えた黒人の女の子、リズが登場します。白人のピーターと黒人のリズのカップルは、ダイバーシティー=多様性を意識し始めたハリウッドならではのアレンジです。

 ヒーローとしてのスパイダーマン像に目を向けると、彼の武器はクモ糸ですが、トビー版は手首から自身の身体で生成したクモ糸を発射。アンドリュー版は自分に力を授けたクモが出す糸を加工したものを、手首に付けた人工クモ糸発射装置=ウェブシューターから発射します。トム版はアンドリュー版と同じくウェブシューターを使いますが、クモ糸はピーター自ら発明したものです。つまりトビー版のクモ糸はオーガニック、トム版はケミカルなのです(笑)。そしてスパイダー・スーツ。トビー版、アンドリュー版は自分が作ったスーツでしたが、トム版は当初自作のスーツを着ていたものの、アイアンマンからハイテク・スーツが贈られます。

 実はトム版が今までのスパイダーマンと大きく異なる点はまさにここです。というのも、コミックの世界ではスパイダーマンもアイアンマンらアベンジャーズも同じ出版社=マーベルのキャラクターなので自由に共演できるのですが、映画の事情はちょっと違っていました。トビー版、アンドリュー版は一連のマーベル映画を作っている会社とは異なる映画会社の製作だったので、映画の方でスパイダーマンが他のヒーローと絡むことはできませんでした。しかし、映画会社同士で話をして、スパイダーマンをお互いの映画に出せるようにしたのです。なのでトム版スパイダーマンは、まず『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』でデビューし、『~:ホームカミング』で主役となりました。そして、4月27日公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、2019年公開の『アベンジャーズ』第4弾にも登場します。従って先輩ヒーローたちがいる世界で、新人ヒーローが奮闘するという今までのスパイダーマン映画になかった魅力が付加されたのです。タイトルの"ホームカミング"とは、帰郷もしくは米国の学校で開かれる同窓会のようなイベントの意味があるのですが、「マーベル・ヒーローの世界にスパイダーマンが帰ってきた!」ということも表わしているのです。

文=杉山すぴ豊

[放送情報]

「スパイダーマン」大集結!6作一挙放送

『スパイダーマン』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)午後2:00

『スパイダーマン2』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)午後4:15

『スパイダーマン3』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる6:30

『アメイジング・スパイダーマン』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる9:00

『アメイジング・スパイダーマン2』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)よる11:30

『スパイダーマン:ホームカミング』
WOWOWシネマ 字幕版 5/4(金・祝)深夜2:00

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