「灼熱」5/14(月)よる11:00
斎藤工さんと板谷由夏さんが、話題の映画の魅力を語り尽くす映画情報番組「映画工房」。今回は、クロアチアを代表する監督ダリボル・マタニッチによる3部構成のドラマ『灼熱』を取り上げます。2人の感想は?
斎藤「ちょっと構成が異色な作品です。舞台は"ヨーロッパ最高の旅行先"に選ばれた観光地でもありながら、時代によって国の情勢が大きく違うクロアチアです。」
1991年にクロアチア紛争が勃発、クロアチア人とセルビア人の対立が激化したことを背景に、互いに民族の異なる男女が愛憎劇を繰り広げるさまを、紛争が起きた1991年、紛争終結後の2001年、現代の2011年という3つの時代とそれぞれ異なる設定で描いていきます。監督が「歴史を超えようとするひとつの愛の本能」がテーマだと語る本作は、第68回カンヌ国際映画祭では「ある視点」部門審査員賞を受賞しました。
斎藤「本当に構成が見事で、描きたいことも明確。同じ俳優さんがエピソードごとに別の役を演じているから、愛し合っていた男女が一転して敵対し始めたように見えたりする。人々が紛争に翻弄されるさまが表われているかのようです。」
板谷「『○○人とは付き合うな』というような、紛争にはつきものの偏見が製作の動機のひとつだったらしいしね」
斎藤「僕は男性が銃の代わりにある物で戦う"1991年"パートが特にしびれました。政治やそれに伴う制約を乗り越えようとする人々の姿が、美しく、悲しく、残酷です。」
『モスラ(1961)』
5/20(日)午前11:30
『モスラ(1996)』
5/20(日)午後1:15
『モスラ2 海底の大決戦』
5/20(日)午後3:15
『モスラ3 キングギドラ来襲』
5/20(日)午後5:00
©東宝
『エリザのために』
WOWOWシネマ 5/16(水)よる11:00
©Mobra Films - Why Not Productions - Les Films du Fleuve - France 3 Cinema 2016
【話題の映画やWOWOWシネマならではの特集の魅力を、映画好きの俳優、斎藤工と板谷由夏が語りつくす。映画との新たな出会いを提供する映画情報番組・映画工房】
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