「ありがとう、トニ・エルドマン」8/29(水)よる11:00 [PG12指定]
斎藤工さんと板谷由夏さんが、話題の映画の魅力を語り尽くす映画情報番組「映画工房」。今回は第89回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたほか、多数の映画賞に輝いた『ありがとう、トニ・エルドマン』を取り上げます。
板谷「私はこれを見て、本当に『ありがとう』と思った。お父さんにも、この映画に対しても。監督、製作、脚本が女性だと後で知って、"ファザコン"というか"お父さん愛"が詰まっている映画。娘としての父親への気持がたまらなくて、もう号泣」
ルーマニアで忙しく働く娘イネスを、連絡もせずに訪ねたイタズラ好きの父、ヴィンフリート。気まずい数日を過ごした後、ドイツに帰国したと思いきや、彼は"トニ・エルドマン"なる別人を装って再び娘の前に現われる。仕事ひと筋の日々の中で余裕をなくしていた娘と、彼女の身を案じながらも思いを素直に伝えられない父。そんな親子が織り成すドラマの中で、特に2人の印象に残ったのは、イネスが同僚たちを自宅に招いた誕生日パーティーが始まる直前のシーン。
斎藤「"全裸パーティー"の前に、イネスが服を...」
板谷「ドレスの背中のファスナーが上げられずに途中で止まっちゃって、それをフォークか何かで引っかけて上げるの、あれ最高だった。(脱ごうとしても)上からも下からも脱げないから、もう、こう脱ぐ!!っていう」
斎藤「後半の全裸のパーティーのようなインパクトではなくて、そこまでの経緯がこの映画をどこか象徴している気がする。この着替えるシーンで、やっぱりあの人の娘だなって。イネスに準ずる同僚たちも面白かったですし」
板谷「上司も絶対来ないと思ったけど」
劇中でかなりの醜態(!?)をさらすイネスの恋人も、2人を大いに笑わせてくれたよう。
斎藤「あのバカな彼氏がいいなと思って」
板谷「何、あのエッチ(笑)」
斎藤「途中から映画がイネスに対するお父さんの目線にもなるから。"こんな彼氏がいたら嫌だな"っていうポイントを、ちゃんとクリアしてくれている」
板谷「(エッチの最中に)お父さんが入ってきませんように!って、ずっと思ってた」
斎藤「あとシャンパンのつぎ方とか。史上最低の(笑)」
板谷「最悪だよ、あの人。最悪だけど最高だった。私、この映画を見てちょっとお父さんに会いたくなっちゃった」
斎藤「ご家族で見てほしいです。"朝起こさないあるある"とかも、"良かれと思って起こさない"って何だよ!って。起こしたら起こしたで怒られるのでしょうが...。そんな"家族あるある"が満載だと思います」
WOWOWシネマで放送される注目の特集をピックアップしてレース形式でチェックする「映画工房ダービー」。今回は8/31(金)に一挙放送される『西遊記』全2作から、「旅をするなら誰になりたい?」というテーマで、お馴染みのキャラクターたちが参戦。(1)三蔵法師、(2)孫悟空、(3)沙悟浄、(4)猪八戒。果たして結果は?
8/31(金)よる7:00 [PG12指定]
©2013 Bingo Movie Development Limited
8/31(金)よる9:00
最近あまり映画を観ていないあなたにこそ観てほしい作品を、映画解説者の中井圭さんが紹介する、「ナカイの1本 ナカチョイ」のコーナー。今回は『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』を紹介します。
8/29(水)よる9:00
©2017 INVENT STONE ALL RIGHTS RESERVED
【話題の映画やWOWOWシネマならではの特集の魅力を、映画好きの俳優、斎藤工と板谷由夏が語りつくす。映画との新たな出会いを提供する映画情報番組・映画工房】
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